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2024年12月上旬号
被用者保険関係5団体の代表者は11月29日、厚生労働省を訪ね、保険局の鹿沼均局長、医政局の森真弘審議官に、医師偏在是正に向けた共同の意見書を手渡した。年内に策定予定の「総合的な対策パッケージ」に反映するよう強く要望した。
被用者保険関係5団体が医師偏在是正へ意見書
総合対策パッケージ反映へ要望
経済的手法に 保険料充当は「妥当性欠く」
健保連、全国健康保険協会、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本労働組合総連合会の被用者保険関係5団体は11月29日、医師偏在是正に向けた共同の意見書を福岡資麿厚生労働大臣あてに提出した。過不足のない医療提供体制が求められるなか、医師偏在是正対策は極めて重要な課題と指摘し、保険財政と医療資源に限りがあることを踏まえ、「総合的な対策パッケージ」を策定するよう強く要望した。経済的インセンティブの財源...
医師偏在是正・経済的手法案
「保険者拠出」に反対意見多数
佐野会長代理「到底受け入れられない」
社会保障審議会医療保険部会(田辺国昭部会長)は11月28日、医師偏在是正対策をテーマに議論した。保険者に拠出を求めた厚生労働省の経済的手法案に対し、多くの委員が反対の意見を表明。健保連の佐野雅宏会長代理は、「保険料を保険給付以外の目的で使用することは保険料を負担する被保険者、事業主に説明がつかない」と発言し、「今まで以上に現役世代の負担増につながる拠出は到底受け入れられない」と強く反対した。医師偏...
自己負担限度額の引き上げなど
厚労省が高額療養費の見直し案
医療保険部会 年内の取りまとめをめざす
社会保障審議会医療保険部会は11月21日、医療保険制度改革をテーマに議論した。被保険者の保険料負担を軽減する観点から、高額療養費の自己負担限度額の引き上げや所得区分の細分化を見直しの視点とした検討の方向性を了承。年内の取りまとめをめざし、同部会で引き続き議論を進めていくこととした。高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口で医療費の自己負担を支払った後...
財政審が7年度予算編成等へ建議
7年度薬価改定 対象品目と適用ルールを拡大
医師偏在は診療報酬の減算措置
財政制度等審議会(十倉雅和会長)の財政制度分科会は11月29日、政府の今後の財政運営に向けた「令和7年度予算の編成等に関する建議」を取りまとめ、加藤勝信財務相に提出した。社会保障は、給付の適正化等を通じ、医療・介護の保険料率の上昇を最大限抑制する必要があると問題提起。7年度薬価改定に向けては、原則すべての医薬品を対象とするとともに、「新薬創出等加算の累積額控除」など、既収載品の算定ルールをすべて適...
自民党が予算等でヒアリング
健保連 現役世代の負担軽減不可欠
自民党の組織運動本部と政務調査会は11月21日、党本部で「予算・税制等に関する政策懇談会」を開催し、健保連など厚生関係団体にヒアリングを実施した。自民党は組織運動本部長の小渕優子衆議院議員、厚生関係団体委員長の国光あやの衆議院議員、組織運動本部団体総局長の牧島かれん衆議院議員、政務調査会厚生労働部会長の長坂康正衆議院議員などが出席した。健保連からは、佐野雅宏会長代理が出席。佐野会長代理は、健保組合...
自民党が適用拡大でヒアリング
健保連 健保組合への財政支援不可欠
自民党の社会保障制度調査会(田村憲久会長)年金委員会(宮沢洋一委員長)・医療委員会(後藤茂之委員長)は11月26日、合同会議を開き、被用者保険の適用拡大をテーマに健保連など関係団体にヒアリングを実施した。医療保険者の立場から意見陳述した健保連の佐野雅宏会長代理は、被用者保険の適用拡大は必要と理解を示す一方、さらなる適用拡大により、小売業や運輸業などの短時間労働者を多く抱える業種の健保組合の財政的な...
国民民主党がヒアリング
健保連 高齢者医療の見直し等要望
国民民主党の税制調査会は11月25日に会合を開催し、健保連など各種団体へ来年度の税制改正に関する要望のヒアリングを実施した。国民民主党は政務調査会長の浜口誠参議院議員をはじめ20名が出席した。健保連からは、河本滋史専務理事と伊藤悦郎常務理事が出席。河本専務理事は、健保組合・健保連の重点要望として、1367億円の赤字となった令和5年度決算見込みと、6年度も1700億円の赤字を見込む今後の財政見通しを...
福岡厚生労働相が会見
全世代型社会保障構築へ改革
保険料 負担上昇抑制を重要課題
福岡資麿厚生労働相は11月20日、専門誌・紙記者と会見し、全世代型社会保障の構築や令和7年度薬価改定に向けた対応などを語った。全世代型社会保障の構築に向け、現役世代の負担に配慮し社会保険料の負担上昇を抑制していくことは、非常に重要な課題と指摘し、昨年末に閣議決定した「改革工程」にもとづき、必要な改革を組み込んでいくと強調。7年度薬価改定は、「イノベーションの推進」と「国民皆保険の持続可能性」の両立を図...
「あしたの健保組合を考える大会」
宮永会長 制度改革と保険者機能強化を推進
健保連大阪連合会(久保俊裕会長)は11月25日に大阪市内で「あしたの健保組合を考える大会PART8」を開催し、大阪府内および近畿地区の健保組合関係者200名が参加した。健保連の宮永俊一会長は、閉会のあいさつに立ち、11月11日に発足した第2次石破内閣は、少数与党による極めて厳しい国会運営となることから、税や社会保障の諸問題が山積するなかで政治の安定と政策の行方について注視する必要があると指摘した...
保険者機能を推進する会が全国大会
さらなる充実へ原点追求
健保組合の有志で構成する「保険者機能を推進する会」(藤代勉代表理事会長)は11月20日、「保険者機能の原点を追求します!」をテーマに都内で第12回全国大会を開催した。藤代会長は冒頭あいさつで、2つの研究会の直近の活動実績を報告するとともに、「保険者機能をさらに充実させるため、今後も厚生労働省や健保連と引き続き連携を深めていく」との決意を表明した。来賓としてあいさつした健保連の佐野雅宏会長代理は、直...