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健保ニュース 2024年12月上旬号

保険者機能を推進する会が全国大会
さらなる充実へ原点追求

健保組合の有志で構成する「保険者機能を推進する会」(藤代勉代表理事会長)は11月20日、「保険者機能の原点を追求します!」をテーマに都内で第12回全国大会を開催した。

藤代会長は冒頭あいさつで、2つの研究会の直近の活動実績を報告するとともに、「保険者機能をさらに充実させるため、今後も厚生労働省や健保連と引き続き連携を深めていく」との決意を表明した。

来賓としてあいさつした健保連の佐野雅宏会長代理は、直近の厳しい健保組合の財政状況について、「大きな要因は高齢者医療拠出金の増加にある」と指摘。健保連の主張として、現役世代の負担軽減が最も重要との考えを示し、具体的な行動につなげることが求められていると強調した。

そのうえで、今後、与野党に要請する「令和7年度予算並びに補正予算に向けた健保組合・健保連の重点要望事項」として、①高齢者医療制度②高額療養費制度③薬価改定④出産費用の保険適用─の4点を説明した。

①は世代間の負担のアンバランス解消や負担能力に応じた負担方法の推進の観点から、▽70歳から74歳の前期高齢者の窓口負担を原則3割▽75歳から79歳の後期高齢者の窓口負担を原則2割▽後期高齢者の現役並み所得者の範囲拡大─を要望する。

合わせて、「後期高齢者の現役並み所得者の給付費に公費が投入されず、現役世代が肩代わりしている構造にある」と指摘し、公費投入を訴えた。

続いて、②は、医療費の高額化を踏まえた自己負担限度額の随時引き上げ③は、薬価改定の毎年実施の継続と国民負担の軽減への還元④は、出産費用の負担軽減と保険料を負担する者の納得感の両立を図ること─を求めているとした。

また、健保組合の加入者にもっと医療保険を知ってもらう必要があるとして、健保連の次期提言は、Q&Aのようなわかりやすい方法での公表を検討していると述べた。

同会会員組合の取り組みを、「健保組合のトップランナー」と評価し、「新たなチャレンジや健保組合が全体として進む方向にアイディアをいただけるよう期待する」─と力を込めた。

特別講演では、「高めようロコモリテラシー、現役世代から始めるロコモ予防」と題して大江隆史氏(NTT東日本関東病院院長日本整形外科学会ロコモチャレンジ!推進協議会委員長)が講演した。

大江氏は、「高年期になっても元気に働き続けるために、高年期になると身体に何が起こるのか知っておくこと」の重要性を指摘。

ロコモティブシンドロームと骨粗鬆症との関係に言及し、現役世代からロコモ予防対策に取り組むことを提案した。

関連して、パナソニック健保組合と日産健保組合からロコモ予防対策についての活動報告が行われた。

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