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2024年6月上旬号
厚生労働省の「新たな地域医療構想等に関する検討会」は5月22日に、関係団体・有識者ヒアリングを実施した。健保連の河本滋史専務理事が保険者の立場から意見を述べ、患者が必要な時に、迅速に必要な医療を受けられるよう、最適な医療提供体制を構築することを要望した。
松本理事が6年度診療報酬改定を総括
外来医療で患者負担低減を期待
リフィル処方 理解促進が課題
中央社会保険医療協議会の支払側委員を務める健保連の松本真人理事は、本誌のインタビューに応じ、令和6年6月1日に施行された6年度診療報酬改定について、「診療報酬は診療行為への対価だと主張し続け、データやエビデンスにもとづく議論を求めてきた」と2回目となる改定論議を振り返った。外来医療は、支払側が提案した「生活習慣病に対応する医学管理料の再編」による医療の質向上と患者負担の低減を期待するとともに、リフ...
幸野参与がシンポジウムで講演
生活習慣病管理の改革を提言
薬剤師管理下 医療用薬をOTC薬で処方
健保連の幸野庄司参与は、5月26日に開催された「第18回学術大会日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会」の「スポンサードシンポジウム1(OTC医薬品分科会創設の意義と新たなOTCの開発・提供・普及促進に向けて)」で、「医療保険制度改革とOTC医薬品の役割」をテーマに講演した。高齢化のピークを迎える2040年問題は、医療保険制度の構造改革なくして乗り超えられないと問題提起し、持続可能な国民皆保険...
財政審が骨太反映へ「建議」
歳出目安の下で歳出改革継続
新創加算累積控除等 毎年薬価改定は完全実施
財政制度等審議会(十倉雅和会長)は5月21日、政府が6月を目途に策定する「骨太方針2024」への反映に向け、「我が国の財政運営の進むべき方向」に関する基本的考え方を提言した「建議」を鈴木俊一財務大臣宛てに提出した。社会保障関係費の実質的な伸びを高齢化による増加相当分におさめる「目安」の下で歳出改革の取り組みを継続していくことが必要不可欠と強調。医療分野では、令和7年度の毎年薬価改定で、新薬創出等加...
諮問会議が骨太方針策定へ議論
民間議員 社会保障強靭化へ提言
薬剤自己負担のあり方検討など
政府の経済財政諮問会議(議長・岸田文雄首相)は5月23日、6月に策定予定の「骨太方針2024」に向けて、中長期の重点課題に位置づけた「社会保障の強靭化」と「生涯活躍と少子化への対応」をテーマに議論した。民間議員は、応能負担と歳出改革の徹底を通じて社会保障を持続可能なものとし、国民の将来不安を払拭していく必要があると指摘したうえで、保険外併用療養費制度の対象範囲拡大や薬剤自己負担のあり方の検討などを...
経済財政諮問会議で武見厚労相
中間年改定 環境変化踏まえあり方検討
武見敬三厚生労働相は5月23日に開催された経済財政諮問会議で、未来型デジタル健康活躍社会の実現に向けた主な取り組みを説明した。社会保障改革に関連し、武見厚労相は、経済社会のダイナミズムが、国内・海外に広く行き渡るエコシステムを構築することで、活力ある健康活躍社会を実現していくと主張。そのうえで、①医療・介護DXのさらなる推進②イノベーションを健康づくり・治療に活かす環境整備③イノベーションの国際展...
自民党・こどもまんなか医療PT
骨太反映へ提言取りまとめも
自民党の社会保障制度調査会(加藤勝信会長)・こどもまんなか保健医療の実現に関するPT(橋本岳座長)は5月23日、厚生労働省、こども家庭庁から「妊産婦への支援に関する検討会の設置」と「妊産婦・乳幼児健診」について説明を聴取した。次回会合では、日本産婦人科医会、日本小児科医会にヒアリングを実施する。政府の「骨太の方針2024」への反映を視野に入れ、PTとしての提言を取りまとめる対応も想定した。会合の冒...
全社会議が今後の進め方を確認
医療・介護 制度改革へ
年末の意見取りまとめも視野
政府の全世代型社会保障構築会議(清家篤座長)は5月27日、「医療・介護制度の改革関係」など4分野における今後の進め方を確認した。全世代型社会保障構築会議は、令和4年12月16日に取りまとめた「報告書」に盛り込まれた▽医療・介護制度の改革関係▽こども・子育て支援関係▽働き方に中立的な社会保障制度等関係▽地域共生社会関係─の検討を進めていくスケジュールとなっている。このうち、毎年度の予算編成過程で検討...
かかりつけ医機能報告など
分科会が各論の検討に着手
対応可能な診療の報告 症状と診療領域で二分
厚生労働省の「かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会」(永井良三座長)は5月24日、今夏の取りまとめに向け、各論の検討に着手した。この日の会合では、厚生労働省が、前回4月12日の会合を踏まえ、①施行に向けて省令やガイドライン等で定める必要がある事項②かかりつけ医機能が発揮されるための基盤整備、国の支援のあり方─を提案。このうち、①は、令和7年4月に創設する「かかりつけ医機能報告制度」...
新地域医療構想検討会がヒアリング
河本専務理事 患者が必要な医療を提供
さらなる機能分化・強化を
厚生労働省の「新たな地域医療構想等に関する検討会」(座長・遠藤久夫学習院大学長)は5月22日に、新たな地域医療構想に関する検討の一環として、関係団体・有識者ヒアリングを実施した。会合では、健保連の河本滋史専務理事が保険者の立場から意見を述べ、2040年頃の医療を想定するうえで、人口構造の変化や財政的制約の深刻化などは「避けて通ることはできない」と指摘。患者が必要な時に、迅速に必要な医療を受けられる...