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2024年7月上旬号
厚生労働省の「妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会」は6月26日、初会合を開催した。健保連の佐野雅宏会長代理は、「医療保険者としての最大の関心は出産費用の保険適用だ」と発言し、目的の明確化や給付と負担のバランスの整理など4点を要望した。
「骨太方針2024」を閣議決定
物価動向配慮も 歳出改革努力を継続
現役世代の負担上昇を抑制へ
政府は6月21日の持ち回り閣議で、「経済財政運営と改革の基本方針2024(骨太方針2024)」と「新しい資本主義のグランドデザインおよび実行計画2024年改訂版」を決定した。「骨太方針2024」は、予算編成について、「2025年度から2027年度までの3年間、これまでの歳出改革努力を継続する」と明記し、具体的な内容は経済・物価動向等に配慮しながら、各年度の予算編成過程で検討する方針を盛り込んだ。全...
規制改革実施計画を閣議決定
総合診療科 標榜可能化を7年に結論
スイッチOTC化加速も検討
政府は6月21日の閣議で、「規制改革実施計画」を決定した。規制改革推進会議が5月31日に内閣総理大臣へ提出した「答申」を踏まえた内容で、利用者起点の社会変革をめざし、期限を定め着実な実現を図る。医療分野では、標榜可能な診療科名に「総合診療科」を追加することについて、令和6年度に検討を開始し、7年に結論を得る措置などを盛り込んだ。「規制改革実施計画」は、「健康・医療・介護」の具体的な規制改革項目とし...
出産費用・保険適用の議論に着手
新検討会が来春にとりまとめ
佐野会長代理 目的明確化など4点要望
厚生労働省の「妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会」(田辺国昭座長)は6月26日、初会合を開催し、出産費用(正常分娩)の保険適用を含む出産に関する支援等のさらなる強化の議論に着手した。妊産婦や医療従事者など関係者を対象として今夏にヒアリングを3回程度実施。今秋以降、出産費用を把握するための実態調査の結果を順次報告しつつ、▽出産に関する支援策▽妊娠期・産前産後に関する支援策─など...
保険料算定への金融所得勘案
自民PT 被用者保険に大きな課題
自民党の社会保障制度調査会(加藤勝信会長)医療・介護保険における金融所得の勘案に関するPT(同座長)は6月18日に会合を開催し、社会保険料における金融所得の取り扱いについて議論した。この日の会合では、厚生労働省が被用者保険(健康保険)における金融所得勘案の課題等を説明。被用者保険の保険料の算定において金融所得を勘案する場合、▽事業主と被用者の両者が保険料を負担しリスクを分散してきた従来の被用者保険...
医療保険部会がマイナ保険証を議論
佐野会長代理 タイムラグ問題に対応要望
社会保障審議会医療保険部会(田辺国昭会長)は6月21日、マイナ保険証の利用促進等をテーマに議論した。この日の会合では、厚生労働省が、マイナ保険証に関する現状として、▽マイナンバーカードの保有者は9238万人、全人口の73.7%(4月末)▽マイナ保険証の登録者は7255万人、カード保有者の78.5%(4月末)▽マイナ保険証の携行者はカード保有者の約50%(5月)▽マイナ保険証の利用経験者は約3人に1...
新地域医療構想検討会が論点案了承
方向性や取り組みを整理
河本専務理事 保険財政の制約を念頭に
「新たな地域医療構想等に関する検討会」(座長・遠藤久夫学習院大学長)は6月21日、新たな地域医療構想の方向性や達成に向けた取り組みを盛り込んだ論点案を概ね了承した。この日の会合で厚生労働省は、これまでの議論や関係団体、有識者などのヒアリングを踏まえ、論点を「総論」「各論」として整理し、提示した。「総論」では、2040年頃を見据えた新たな地域医療構想のめざす方向性のイメージ案を提示。85歳以上人口の...
かかりつけ医機能確保への研修
河本専務理事 必須項目の検討を
厚生労働省の「かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会」(座長・永井良三自治医科大学学長)は6月21日に会合を開き、かかりつけ医機能の確保に向けた医師の研修などについて議論した。この日の会合では、厚労省が、①かかりつけ医機能に関する医療機能情報提供制度の刷新②障害のある方に対するかかりつけ医機能③かかりつけ医機能の確保に向けた医師の研修─についての考え方を提示。①では、1号機能および2...
政府が初の「こども白書」
異次元の少子化策 スピード感持って実行
政府は6月21日の閣議で、令和6年版の「こども白書」を決定した。これまでの少子化社会対策、子ども・若者育成支援推進、子どもの貧困対策の推進の3分野にかかる白書を「こども白書」に一本化。6年版が初回となる。「こども白書」は、こどもをめぐる状況と政府が講じたこども施策の実施状況を報告。こども施策では、「次元の異なる少子化対策」を特集し、経済成長の実現と少子化対策の強化を車の両輪として、スピード感を持っ...
日本医師会が役員改選
松本会長が2期目の再選
日本医師会定例代議員会が6月22日、東京都文京区の日本医師会館で開かれ、任期満了に伴う役員改選で、現職の松本吉郎会長が元副会長の松原謙二氏を破り、2期目の再選を果たした。任期は2年。会長選は代議員378人が投票し、松本氏は334票を獲得、松原氏は38票だった。松本会長は就任直後の記者会見で、「医療を取り巻く環境は非常に厳しくなっているが、新執行部一丸となって難局を乗り越えたい」との考えを示したうえ...