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健保ニュース 2024年7月上旬号

規制改革実施計画を閣議決定
総合診療科 標榜可能化を7年に結論
スイッチOTC化加速も検討

政府は6月21日の閣議で、「規制改革実施計画」を決定した。規制改革推進会議が5月31日に内閣総理大臣へ提出した「答申」を踏まえた内容で、利用者起点の社会変革をめざし、期限を定め着実な実現を図る。

医療分野では、標榜可能な診療科名に「総合診療科」を追加することについて、令和6年度に検討を開始し、7年に結論を得る措置などを盛り込んだ。

「規制改革実施計画」は、「健康・医療・介護」の具体的な規制改革項目として、①デジタルヘルスの推進②医療職・介護職間のタスク・シフト/シェア等③医療・介護等分野における基盤整備・強化─を掲げた。

このうち、①は、▽身近な場所でのオンライン診療のさらなる活用・普及▽デジタル技術を活用した新たな医薬品販売業の実現▽販売機の活用による一般用医薬品の遠隔販売─などの措置を講ずるよう明記。

「身近な場所でのオンライン診療のさらなる活用・普及」は、適切なオンライン精神療法の普及を推進するため、新たな指針を策定・公表する際、初診・再診ともにオンライン精神療法がより活用される方向で検討を6年から開始し、7年までに結論・措置。

また、新たに策定・公表する指針を踏まえ、オンライン診療のさらなる普及・促進を通じた患者本位の医療を実現するため、オンライン診療における精神療法の診療報酬上の評価の見直しを7年度に検討し、所要の措置を講ずることとした。

「デジタル技術を活用した新たな医薬品販売業の実現」は、「早朝・深夜や過疎地などの薬剤師非常駐の店舗でも、薬剤師が常駐する店舗からのデジタルによる管理・販売により、一般用医薬品を入手可能とする」ことについて、6年に結論を得次第、速やかに措置。

「販売機の活用による一般用医薬品の遠隔販売」は、離島やへき地など、医薬品へのアクセスが困難な地域における医薬品の販売を可能とする制度について、6年度に検討を開始し結論を得るとした。

③は、▽患者本位のプライマリ・ケアの体制整備▽スイッチOTC化の加速─などの措置を盛り込んだ。

「患者本位のプライマリ・ケアの体制整備」は、特定の臓器や疾患を超えた多様な問題を抱える患者等が総合診療を担う医師の受診を希望する場合の医療へのアクセスを円滑化する観点から、医学医術に関する学術団体の意見を踏まえつつ、標榜可能な診療科名に総合診療科を追加することについて、6年度に検討を開始し、7年に結論を得ると明記。

また、「スイッチOTC化の加速」は、日本に比べスイッチOTC化が進んでいる海外のスイッチOTC化の承認審査制度と運用状況、スイッチOTC化の課題およびその解決策の検討・実施の状況を調査したうえで、スイッチOTC化の促進に実効的な対応策について7年中に検討を開始し、必要に応じて8年度まで継続的に措置を講ずることとした。

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