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2021年5月合併号
健保法等改正案が11日の衆院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で原案どおり可決、参院に送付された。改正法案の柱である後期高齢者の2割自己負担導入に議論が集中し、参院審議でも大きな争点になることが予測される。
後期高齢者2割負担導入など柱
健保法等改正案が衆院通過
厚労委で菅首相 高齢者も能力に応じて負担
一定所得以上の後期高齢者の医療費自己負担を現行の1割負担から2割負担に引き上げるなどを柱とする健保法等改正案(全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案)が11日の衆院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で原案どおり可決され、参院に送付された。日本維新の会と国民民主党も賛成した。改正案をめぐる審議では後期高齢者の自己負担見直しが最大の論点となった。改正案は、現役世...
諮問会議が骨太方針へ社保改革を議論
民間議員 現役世代の負担軽減へ提言
医薬品の保険給付範囲見直し
政府の経済財政諮問会議(議長・菅義偉首相)は4月26日、6月に策定予定の「骨太方針2021」に向けて、社会保障改革をテーマに議論した。民間議員は、団塊世代が75歳に入り始める2022年を見据え、「既収載医薬品の保険給付範囲の見直し」や「リフィル処方箋の解禁」など、現役世代の負担を軽減するための社会保障改革に取り組むよう提言した。菅首相は、「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心という構造を見直し、すべての人が安心できる...
田村厚労相が社会保障改革の方向性
医療費適正化計画に実効性
田村憲久厚生労働相は4月26日に開催された経済財政諮問会議で、これからの社会保障の課題と対応の方向性を示した。最大で1.3倍に達する1人当たり医療費の地域差を課題に位置づけ、PDCA管理の強化など、医療費適正化計画の実効性を高める方策について、見直しに向けた検討を行う方針を表明した。この日の会合では、臨時議員として出席した田村厚労相が、「社会保障改革、少子化対策の課題と対応の方向性」と題する資料を提出し、今後の課...
厚労省が後発品の使用割合で新目標
5年度末まで 全都道府県で80%以上
厚生労働省は、4月27日に開催された経済・財政一体改革推進委員会の社会保障ワーキンググループに、後発医薬品の数量シェアを令和5年度末までに全都道府県で80%以上とする新たな目標を明示した。後発品の使用促進については、政府が平成29年6月9日に閣議決定した「骨太方針2017」で、令和2年9月までに後発品の使用割合80%を達成する目標を決定したが、2年9月の使用割合の実績は78.3%となり、目標には届かなかった。その後、政府...
3年度データヘルスの推進事業公募
成果連動型の保健事業を構築
厚生労働省の保険局保険課は、令和3年度高齢者医療運営円滑化等補助金を活用する「レセプト・健診情報等を活用したデータヘルスの推進事業」で、健保組合に助成する成果連動型民間委託方式(PFS:Pay For Success)による保健事業に関しての公募要領をまとめ、4月15日付で健保組合に事務連絡した。PFSは、事業の実施者が成果に応じた委託費を民間事業者に支払うことでインセンティブを働かせて、より高い成果の創出を図る仕組み。政府は、2~...
健保組合のテレワーク業務を拡大
厚労省事務連絡 特定個人・レセ情報を追加
厚生労働省は、「健康保険組合におけるテレワークについて」と題する事務連絡をまとめ、4月26日付で健保組合宛てに発出した。健保組合の職員が健保BCP拠点または職員自宅でのテレワークを行う場合に、特定個人情報と診療報酬明細書情報を取り扱う業務についても、所要の安全管理措置を講じたうえで実施可能とするよう見直す。厚労省が令和2年4月6日付で発出した事務連絡「健康保険組合における事業継続について」では、外出自粛要請...
新型コロナ・後方支援病床の確保へ
個室対応 90日限度に300点を加算
田村憲久厚生労働相は11日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルス感染症から回復後、引き続き入院管理が必要な患者を個室に受け入れた医療機関に対し、1日300点の加算を最大90日間、算定可能とする診療報酬上の臨時措置を適用する方針を表明した。新型コロナウイルス感染症から回復した患者の受け皿となる後方支援病床を確保するための対応で、実質的な診療報酬の上乗せという形で医療機関を後押しする。厚労省は同日付で事務連絡を...
支払基金が保有資産活用基本方針
審査事務集約化 3年度に計画を具体化
社会保険診療報酬支払基金(神田裕二理事長)は4月28日に記者会見を開き、「社会保険診療報酬支払基金保有資産活用基本方針」を公表した。支払基金は、令和元年の支払基金法改正により都道府県支部の必置規定が廃止されたことを踏まえて、2年3月に「審査事務集約化計画工程表」を策定。このなかで4年10月に、47都道府県支部で行っている職員によるレセプト審査事務の実施場所を、全国14か所の審査事務センター及び同分室へ集約...