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2021年2月下旬号
社会保障審議会医療保険部会は12日、今国会に提出中の健保法等改正案を受けて意見交換した。健保連の佐野雅宏副会長は、後期高齢者の2割自己負担導入に伴う現役世代の負担軽減効果が限定的と指摘したが、少しでも負担増を緩和するために改正法の確実な実施を求めた。
令和2年度上期の概算医療費
前年比5.2%減の20.5兆円
単価は上昇も患者数が大幅減
厚生労働省は4日、「最近の医療費の動向(メディアス)」令和2年度9月号を公表した。2年度上期の概算医療費は20.5兆円で、前年同期比5.2%減少した。新型コロナウイルス感染症禍において、医療費の単価に相当する「1日当たり医療費」は上昇する一方、医療機関を受診した延患者数に相当する「受診延日数」が大幅に減少。休日数などの違いによる影響を補正すると同6.0%減へと減少幅はさらに下振れする。2年度上期の概算医療費は...
医療保険部会
佐野副会長 拠出金軽減措置の拡充を
引き続き改革を推進
健保連の佐野雅宏副会長は12日の社会保障審議会医療保険部会(部会長・田辺国昭国立社会保障・人口問題研究所所長)で、今国会に提出された「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」の確実な実施を求めると同時に、国民皆保険の持続可能性を確保して将来世代に引き継ぐために、今後の医療保険制度のあり方について、引き続き検討を進める必要性を強調した。特に、高齢者医療拠出金負担の...
3月下旬からのオンライン資格確認
佐野副会長 導入時の混乱回避を重視
既存の保険証利用が確実
健保連の佐野雅宏副会長は12日の医療保険部会で、今年3月下旬から開始されるオンライン資格確認に向けた健保組合・健保連の対応として、まずは既存の保険証利用が受診に際して最も確実な方法であることを加入者に周知する考えを示した。マイナンバーカードの保険証利用には、カードをかざして本人確認をする顔認証付きカードリーダーを医療機関や薬局が施設内の窓口などに設置する必要があるが、医療機関等でのカードリーダーの導入...
費用対効果評価の詳細な運用を決定
中医協 4月以降、価格調整を審議
中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)は10日、総会を開催し、現状で14品目の医薬品を対象とする費用対効果評価制度における当面の詳細な運用について了承した。対象品目の価格調整は価格決定を新薬保険収載および4半期再算定と同じタイミングで審議し、告示および適用は4半期再算定と同様の取扱いとする対応を決定。令和3年4月以降、対象品目の価格調整について審議を行っていく。平成31年2月に制度化された費用対効果評価は...
地域医療構想WG
具体的対応方針 大都市部は調整会議で検討
厚生労働省の「地域医療構想に関するワーキンググループ」(座長・尾形裕也九州大学名誉教授)は12日、会合を開き、大都市など人口100万人以上の構想区域の公立・公的医療機関等について、診療実績が類似している医療機関が近隣にあるという理由で、厚労省が再編・統合の対象機関を指定するのではなく、該当区域の地域医療構想調整会議の検討に委ねる方針を了承した。地域医療構想の実現に向けては、手始めに公立・公的医療機関等の診...
内閣府・薬局利用の世論調査
薬剤師・薬局 かかりつけ患者は1割弱
内閣府は12日、「薬局の利用に関する世論調査」をまとめ、公表した。それによると、「かかりつけ薬剤師・薬局」を決めている者の割合は1割にも満たない一方、いわゆる「門前薬局」に行く者の割合は6割近くを占めていることが明らかになった。調査は薬局の利用に関する国民の意識を把握し、今後の施策の参考とすることを目的として、2年10月8日~11月22日に18歳以上の3000人を対象に実施。有効回収率は64.8%だった。自分の健康を「意識...
令和2年度体力つくり優秀組織表彰
ボッシュ健保組合が文科大臣賞
東京実業健保が国民会議議長賞
地域や職場における保健・栄養の改善およびスポーツ・レクリエーションの普及活動(体力つくり運動)を推進し、顕著な業績をあげている組織を顕彰する「令和2年度体力つくり優秀組織表彰」(主催:文部科学省(スポーツ庁))に、このほどボッシュ健康保険組合(磯部貴子理事長・埼玉県)が「文部科学大臣賞」、東京実業健康保険組合(栗田和雄理事長・東京都)が「体力つくり国民会議議長賞」をそれぞれ受賞した。同表彰は、昭和39...
毎月勤労統計・令和2年分
新型コロナ影響 賃金は1.2%減
厚生労働省は9日、毎月勤労統計調査の令和2年分の結果速報をまとめ、公表した。それによると、名目賃金、実質賃金とも、前年に比べ1.2%低下していることが明らかになった。賞与など特別に支払われた給与は前年比3.7%減、所定外給与は同12.1%減といずれも大きく減少。名目賃金の1%台の低下は、リーマンショックの影響が直撃した平成21年(3.8%減)以来11年振りで、新型コロナウイルス感染症の影響が色濃く現れた結果となった。1人当...