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2023年5月下旬号
健保連の伊藤悦郎常務理事は16日、厚生労働省に原田朋弘保険課長を訪ね、拠出金負担やICT化、社会情勢の変化等の施策などに対する健保組合への財政支援・負担軽減措置を柱とした「令和6年度政府予算概算要求に向けた個別要望事項」を手交した。
宮永会長が医療保険制度改革関連法成立でコメント
全社構築を見据えた改革と評価
政府に抜本改革の早期断行を要望
健保連の宮永俊一会長は12日、同日の医療保険制度改革関連法の成立にあたりコメントを発表した。今般の改正法は、健保組合への財政支援の制度化など、われわれが主張してきた「現役世代の負担軽減」を踏まえた内容で、全世代対応型の持続可能な社会保障制度の構築を見据えたものとして評価。一方、前期高齢者納付金の3分の1の部分に導入した報酬調整に対しては、現役世代の負担軽減という改革の趣旨から「これ以上の報酬調整の...
参院厚労委が健保法案に附帯決議
健保組合の財政支援を継続
参院厚労委では、法案の採決と合わせて、自民党、立憲民主党など5会派共同提案の附帯決議を採択した。附帯決議は、改正法の施行に当たり講ずるべき事項として16項目を列挙。1番目の項目には、特に財政状況が厳しい健保組合に対する継続的な財政支援を行うことを明記した。健保連は4月20日に記者会見し、令和5年度の健保組合全体の経常収支が過去最大の5623億円の赤字となる予算早期集計の結果を公表している。このなか...
健保連が6年度予算概算要求へ要望
拠出金負担への財政支援など5項目
マイナ保険証 システム改修費に補助も
健保連は16日、「令和6年度政府予算概算要求に向けた個別要望事項」をまとめ、厚生労働省の伊原和人保険局長宛てに提出した。団塊の世代の後期高齢者への移行や今般の制度改正の影響に伴い、6年度以降さらなる負担増が見込まれ、健保組合財政は極めて厳しい状況にあると指摘。今年度の緊急的な予算対応とともに、健保組合への財政支援・負担軽減措置を強く求めた。個別要望事項は、▽高齢者医療のための拠出金負担に対する財政...
財務省が社保改革の方向性を提言
後期医療窓口負担を原則2割
看護配置要件の急性期入院料は廃止検討
財務省は11日、医療・介護・少子化分野における今後の課題と改革の方向性を財政制度等審議会(十倉雅和会長)の財政制度分科会に示した。総論として、団塊世代が75歳となる「2025年」までに改革を実現するには、事実上本年が最後のチャンスであり、少子化対策だけでなく、「全世代型」の制度を実現するため、医療・介護の改革議論を加速する必要があるとした。医療・介護の給付費用はこの20年で大幅に増加し、公費負担...
政府・こども未来戦略会議
岸田首相 骨太へ「戦略方針」策定を
安定財源のあり方を次回議論
政府の「こども未来戦略会議」(議長・岸田文雄首相)は17日、3回目の会合を開催し、こども・子育て政策の強化に向けた検討を進めた。この日の会合では、令和6年度から8年度の3年間で、▽ライフステージを通じた子育てにかかる経済的支援の強化▽すべてのこども・子育て世帯を対象とするサービスの拡充▽共働き・共育ての推進─に取り組む政府の「こども・子育て支援加速化プラン」のうち、「児童手当の拡充」などを議論した...
2040年の医療保険制度
多様な働き方に対応した制度を
健保連の調査研究報告書
健保連は17日、2040年の社会情勢を想定し、医療保険制度や健保組合のあり方などをまとめた報告書(医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ)を発表した。報告書では、将来の人口変動による医療ニーズの変化に対応するため、プライマリ・ケア(かかりつけ医)機能を起点に医療・介護サービスの一体的な提供を提案したほか、増高する医療費に対し、フォーミュラリの制度化や費用対効果を踏まえた薬価制度への転換を求...
─水戸市内でラッピングバス運行─
茨城連合会が後発品使用促進でコラボ
健保連茨城連合会は4月28日から、協会けんぽ茨城支部、茨城県、水戸市と連携し、後発医薬品の使用を呼びかけるバス広告を開始した。広告は、茨城交通の路線バスに掲出。水色を基調とした車体に薬剤師や患者などのキャラクターを配し、「効き目は同じで低価格、安心のお薬」といった謳い文句で後発品のメリットをPR。人の流れが特に多い水戸市内の路線を運行することで、多くの加入者への周知を図る。この取り組みは、政府が...
中医協がDPC特別調査など議論
コーディング体制に批判集中
松本理事 退出勧告の検討を
中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)は10日、令和2年4月8日以来、約3年振りに対面審議を再開した。5年5月8日から、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類感染症」に変更されたことに伴い、対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせて中医協を開催することとした。総会に先立ち開催された診療報酬基本問題小委員会では、入院・外来医療等の調査・評価分科会から、▽令和5年度調査▽DPC/PD...
令和5年度の後期支援金等決定状況
健保組合 6.5%増の4.7兆円
後期支援金が9.6%の大幅増
社会保険診療報酬支払基金(神田裕二理事長)はこのほど、医療保険者に対する令和5年度の①後期高齢者支援金②前期高齢者納付金③退職者医療療養給付費等拠出金④介護給付費・地域支援事業支援納付金─の徴収額等決定状況を公表した。それぞれ5年度概算額に3年度精算額等が反映されて各保険者に賦課される。健保組合が5年度に納付する後期支援金や前期納付金などの決定額は合計4兆6903億円で、前年度に比べ6.5%増加し...