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2023年4月上旬号
健保連は3月17日の第522回理事会で、令和4年度の組合財政支援交付金や、5年度の社会保険診療報酬支払基金との契約など5議案を審議し、いずれも原案どおり了承した。
健保連・第522回理事会
宮永会長 さらなる社保改革が不可欠
改正法案は附帯決議の採択焦点
健保連は3月17日、第522回理事会を開いた。冒頭あいさつした宮永俊一会長は、「全世代型社会保障法案」の審議動向を注視して活動するとともに、持続可能な社会保障制度の構築に向け、さらなる改革が必要と指摘。法案審議では、最終局面で附帯決議の採択が焦点になると見通し、健保組合・健保連の主張、考え方が附帯決議に盛り込まれるよう、関係団体との連携もさらに深め、要請活動や世論喚起に努めていくとした。他方、令和...
岸田首相が少子化対策で記者会見
「106万円の壁」見直しへ
岸田文雄首相は3月17日、記者会見し、こども・子育て政策の基本的考え方を表明した。2022年の出生数は過去最少の79万9700人となり、このまま推移すると、日本の経済社会は縮小し、社会保障制度や地域社会の維持が難しくなると指摘。そのうえで、「2030年代に入るまでの6年から7年が、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」と強調し、社会全体の意識・構造を変えていくという意味で、次元の異なる少...
政府・たたき台に反映へ
出産費用の保険適用等こども政策の論点整理
自民党・未来創造本部
自民党の「こども・若者」輝く未来創造本部(茂木敏充本部長)は3月27日、こども・子育て政策に関する「論点整理案」を本部長に一任のうえ了承した。近く、小倉將信こども政策担当相に申し入れを行い、政府の「こども政策の強化に関する関係府省会議」が取りまとめる「こども・子育て政策の強化に関するたたき台」への反映をめざす。こども・子育て政策に関する「論点整理案」は、出産費用の保険適用や、児童手当の拡充などの内...
全世代型社会保障の構築へ
健保法等改正案が衆院審議入り
現役世代の負担軽減へ 健保組合の財政支援拡充
全世代対応型の社会保障への転換に向け、現役世代と後期高齢者の支援金負担率の見直しや健保組合への財政支援など現役世代の負担軽減策を盛り込んだ「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」(健保法等改正案)が3月16日、衆院本会議で加藤勝信厚生労働相による趣旨説明、岸田文雄首相および加藤厚労相と各党代表者による質疑を行い、審議入りした。同法案は付託を受けた衆...
医療保険部会がロードマップを了承
6年度以降 原則オンライン請求に
社会保障審議会医療保険部会(部会長・田辺国昭国立社会保障・人口問題研究所所長)は3月23日、医療機関・薬局によるオンライン請求の割合を100%に近づけていくためのロードマップを大筋で了承した。令和5年度中に請求省令(「療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令」)を改正し、6年4月から▽光ディスク等▽紙レセプト─による請求の新規適用を終了する。6年3月末時点における光ディスク等請求機...
中医協・4年度改定の特別調査
リフィル処方箋発行 医師の負担軽減が検討理由
患者への制度の周知など課題
中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)総会は3月22日、診療報酬改定結果検証部会から、「令和4年度診療報酬改定の結果検証にかかる特別調査(4年度調査)」の報告を受けた。4年度改定の結果検証にかかる特別調査(全10項目)のうち、4年度に実施した①在宅医療、在宅歯科医療、在宅訪問薬剤管理および訪問看護の実施状況調査②精神医療等の実施状況調査③リフィル処方箋の実施状況調査④後発医薬品の使用促進策の影響お...
SaMD専門WG設置を中医協へ報告
診療報酬評価を検討 今夏に意見を整理
中医協総会は3月22日、保険医療材料等専門組織の下に設置する「プログラム医療機器等専門ワーキンググループ」について、厚生労働省から報告を受けた。プログラム医療機器(SaMD)の診療報酬上の評価について検討し、今夏に意見を整理する。WGは、中医協総会が1月18日に了承した「令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方について」を踏まえ、設置する。SaMDの評価体系を検証し、今後のあり方の検討が求められ...
総価取引や調整幅2%規定
有識者検討会 薬価制度・薬価差の課題に
厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」(座長・遠藤久夫学習院大学経済学部教授)は3月17日、会合を開き、医薬品の安定供給をテーマに議論した。厚労省は、薬価制度や薬価差を起因とする課題として、医薬品の不合理な総価取引や一律に調整幅を2%に規定する薬価改定ルール等を論点として提示した。医薬品は、薬価基準では診療報酬の一部として購入価格を公定する一方、自由な市場取...
3年度介護報酬改定の効果検証
介護療養型医療施設 「移行未定」は2割弱
社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長・田辺国昭国立社会保障・人口問題研究所所長)は3月16日、「令和3年度介護報酬改定の効果検証および調査研究にかかる調査」の4年度調査の結果を了承した。調査は、①都市部、離島や中山間地域などにおける令和3年度介護報酬改定等による措置の検証、地域の実情に応じた必要な方策、サービス提供のあり方の検討②介護保険施設のリスクマネジメント③介護保険施設における医療および...
全国健康保険協会・運営委員会
5年度事業計画を了承
全国健康保険協会の運営委員会(委員長・田中滋埼玉県立大学理事長)は3月23日、令和5年度の事業計画を了承した。5年度の事業計画は、5年度まで3年間の「保険者機能強化アクションプラン(第5期)」を単年度の進捗に置き換えて、KPI(重要業績評価指標)を設定し、取り組みを進める。同プランの①基盤的保険者機能関係②戦略的保険者機能関係③組織・運営体制関係─を基本方針の3本柱に位置づけ、重点施策に着実に取り...