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2019年8月下旬号
厚生労働省の濵谷浩樹保険局長は1日の就任会見で、高齢者医療費の増加について、「今後も避けられない」との問題認識を示し、「何が負担の公平であるかを関係者間で議論し、どう支え合っていくかを考えていかなければならない」と述べた。
消費増税改定へ薬価告示
全体の37%、6121品目を値上げ
新薬創出等加算の対象数は増加
厚生労働省は10月の消費増税に合わせた臨時の薬価基準全面改定を、19日付で告示した。収載数は内用1万201品目、注射3874品目、外用2407品目、歯科用28品目の合計1万6510品目で、市場実勢価格に近づける引き下げなどを行ったうえで、増税分を上乗せした結果、全体の37%を占める6121品目が値上がりする。革新的な製品を優遇する「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の要件を満たしたのは、平成30年度の前回改定より29品目多い591品目だった...
厚労省が薬価調査から推計
後発品効果が年間1.4兆円
バイオシミラー分146億円
厚生労働省は19日の薬価告示に合わせ、先発医薬品が後発医薬品に置き換わったことによる医療費適正化額が、年間1兆3987億円になるとの推計を公表した。このうち生物学的製剤の後続品「バイオシミラー」による効果を146億円と見込んだ。平成30年9月に実施した薬価調査結果にもとづき、すべての後発品の流通量から仮想の先発品取引額と実際の後発品取引額の差を計算した。前年9月の薬価調査結果から推計した場合に比べて、後発品による医...
公明党厚労部会が根本厚労相に提言
全世代型社会保障へ国民的議論を
拠出金軽減措置拡充を要望
公明党厚生労働部会(高木美智代部会長)は7日、厚生労働省に根本匠厚労相を訪ね、高木部会長が代表して、令和2年度予算概算要求に向けた重点政策提言を申し入れた。2020年以降、団塊の世代が後期高齢者に移行するのに続き、2040年には団塊ジュニアの世代が65歳となり高齢化が進む一方、現役世代が急減する新たな局面を迎えるなどの社会の変容や国民の生活実態を踏まえ、人生100年時代においてすべての世代が安心できる全世代型社会保障を...
平成29年度社会保障費用統計
社会保障給付費が120兆円突破
高齢化や介護報酬臨時改定で増加
国立社会保障・人口問題研究所(遠藤久夫所長)は2日、社会保障費用統計の平成29年度概況を公表した。医療や年金などの年間経費を施設整備まで含めて積み上げた「社会支出」は総額124兆1837億円、施設整備費を除いた個人向け現金・現物支給の「社会保障給付費」は総額120兆2443億円で、ともに前年度から1.6%増えて過去最高額を更新した。高齢化の進展に加え、介護報酬の臨時引き上げが影響した。施設整備や管理に充てる部分を含めた「社...
地域・職域連携ガイドライン改訂案まとまる
効果的な協議会運営へ方策示す
厚生労働省の「これからの地域・職域連携推進の在り方に関する検討会」(座長・津下一代あいち健康の森健康科学総合センター長)は5日、地域・職域連携推進ガイドライン改訂案を座長一任で了承した。地域保健と職域保健の関係者が連携して具体的な事業の実施につなげるために、地域・職域連携の基本的理念を明確にし、地域・職域連携推進協議会の効果的な運営方策や、連携事業に必要な工夫の仕方などを盛り込んだ。厚労省は9月上...
健保連が大阪と東京で
組合運営サポート説明会を開催
保険者機能強化を支援
健保連は7月30日と8月2日にそれぞれ大阪府、東京都内の会場で「組合運営サポート事業説明会」を開催した。同事業は、財政状況が厳しい健保組合を対象に情報提供や相談対応、保健事業を柱とするサポートなどを行うことで、保険者機能や運営基盤の強化を目的としている。サポート組合の要件は、▽保険料率95‰以上▽法定給付費等所要保険料率90‰超▽保有資産が法定準備金水準の300%未満─のすべてを満たす組合が対象となる。事業の実...
平成30年度子ども医療費助成
市区町村が取り組みを拡充
厚生労働省は7日、地方自治体の子ども医療費助成に関する平成30年度調査の結果を公表した。それによると、義務教育就学後まで対象としたり、所得による制限や患者の一部自己負担を求めない市区町村の数が、前年度から増加した。子ども医療費の助成は、就学前2割、就学後3割と法定されている患者の自己負担を市区町村が支援し、財源の一部を都道府県が補助する仕組み。国費を充てない地方単独事業で、国は公平性の観点から、国民健...