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2022年2月下旬号
中央社会保険医療協議会は9日、令和4年度診療報酬改定の内容と附帯意見を最終確認し、小塩隆士会長から佐藤英道厚生労働副大臣に答申書を手渡した。厚生労働省は、3月上旬に新たな点数表を告示し、4月から適用する。
中医協が4年度診療報酬改定案を答申
効率的で効果的な提供体制を構築
入院医療 機能や状態に応じ適正評価
中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)は9日、令和4年度診療報酬改定案を後藤茂之厚生労働相に答申した。重点課題の感染症対応では、外来診療時の感染防止対策にかかる診療所の体制を評価する加算を新設し、平時からの取り組みを促す。効率的で効果的な医療提供体制の構築に向けて、入院医療は急性期・回復期・慢性期それぞれの機能や患者の状態に応じ、適正に評価。有効で安全な不妊治療を提供する観点から医療技術等の評価を...
令和4年度診療報酬改定の概要
本体改定率を個別項目に配分
新型コロナ 感染症対応を重点評価
令和4年度診療報酬改定は、医療機関や薬局の実質的な経営原資となる技術料本体を0.43%引き上げる。リフィル処方箋の導入・活用促進による効率化で▲0.1%、小児の感染防止対策にかかる加算措置(医科分)の期限到来で▲0.1%の財源を捻出する一方、不妊治療の保険適用と看護師の処遇改善にそれぞれ0.2%を充当。これを除く実質的な本体改定率は0.23%で、各科改定率は技術料の割合に応じた配分(医科1.0、歯科1.1、調剤0.3)を踏まえ、医科0.26%、歯科0.29%、調剤0.08%となる。中医協は、社会保障審議会医療保険・医療部会の「基本方針」に即し個別改定項目の内容を設計。4年10月からの「看護職員の処遇改善」は、別途、諮問・答申を行う。
令和4年度の歯科診療報酬改定
初・再診料を「3点」引き上げ
か強診 地域連携体制の要件を追加
歯科診療報酬の令和4年度改定は、院内感染防止対策が講じられた歯科医療機関で安心・安全に治療できることや、大きなう蝕も金属を用いない詰め物(インレー)で治療できることなどをポイントとする。歯科外来診療における院内感染防止対策を推進し、新興感染症にも適切に対応できる体制を確保する観点から、「歯科初診料」における歯科医師および職員を対象とした研修等にかかる要件を見直すとともに、「歯科初診料」と「歯科再診料...
令和4年度の調剤報酬改定
後発品調剤割合 5割以下の薬局は5点減算
湿布薬の処方上限「63枚」に
調剤報酬の令和4年度改定は、薬剤師業務の評価体系を見直し、対物中心から対人中心への転換を推進する。また、薬局の機能と効率性に応じ、「調剤基本料」や後発医薬品の調剤数量割合が低い薬局の評価を適正化するほか、オンライン服薬指導を実施した場合の評価も見直す。医薬品の給付を適正化する観点から、保険給付範囲内で処方できる湿布薬の上限枚数を引き下げる。薬剤師業務の評価体系は、これまで「調剤料」として評価されていた...
中医協・支払側委員が答申後に会見
松本理事 入院医療の見直しを評価
機能分化・強化と連携を前進
中医協における令和4年度の診療報酬改定の答申を受け、中医協支払側委員による記者会見が9日、開催された。健保連の松本真人理事は今回の改定について、入院医療における重症度、医療・看護必要度の評価項目から、心電図モニターの管理が削除されたことを評価したうえで、入院医療の機能分化・強化を促し、患者の状態を適切に反映できるとの考えを示した。松本理事は今回の改定にあたり、新型コロナウイルス感染症拡大という教訓を...
令和4年度介護報酬臨時改定
介護人材の処遇改善案を了承
10月以降も同様のスキームに
社会保障審議会介護給付費分科会(座長・田中滋埼玉県立大学理事長)は7日、会合を開き、介護人材の処遇改善に関連した令和4年度介護報酬改定に関する審議報告案を了承した。審議報告案では、改定の基本方針として、補正予算で実施している介護人材の処遇改善に関する措置と同じ政策目的であり事務負担軽減の観点から、介護報酬に組み入れられる10月以降も補正予算と同様のスキームを基本的に引き継ぐこととした。今後、詳細について...
効率的・効果的な実施WG
特定保健指導 アウトカム評価など論点
厚生労働省の「第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会」の下に設置された「効率的・効果的な実施方法等に関するワーキング・グループ」(主査・津下一代女子栄養大学特任教授)は1月25日、初会合を開き、令和6年度からスタートする第4期実施計画期間に向けた特定保健指導のあり方の検討に着手した。厚労省はこの日の会合で、特定保健指導のあり方の検討に向けて、①ストラクチャー(構造)②プロセス(過程)③アウ...