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2020年6月中旬号
社会福祉法等改正関連法が5日の参院本会議で可決、成立した。同法は、今国会の重要広範議案に位置づけられており、参院本会議での採決に先立ち、4日の参院厚生労働委員会では、安倍晋三首相に対する質疑も行われた。
河本常務理事インタビュー
医療保険制度改革 主張実現へ的確に対応
新型コロナ財政支援も重視
健保連の河本滋史常務理事は本誌のインタビューで、健保組合を取り巻く最近の情勢を語った。医療保険制度改革への対応については、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、全世代型社会保障検討会議の最終報告の取りまとめ時期が当初の6月から年末に延期されたことで、今秋以降に政党や関係審議会での改革論議が本格化すると予測し、今後の動向に注視しながら、重点的に主張実現活動を展開していく考えを強調した。また、新型コロナ...
中医協が薬価調査で意見聴取
関係業界 「実施する状況にない」と表明
診療側委員も見送りを要望
中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)の薬価専門部会は10日、令和3年度からの毎年薬価改定に向けた2年度医薬品価格調査(薬価調査)の実施について、関係業界から意見を聴取した。卸売業界と製薬業界の代表者からは、いずれも、「薬価調査を実施する状況にない」との意見が表明され、診療側委員からも実施の見送りを求める意見が続出した。2年度薬価調査の実施の可否は、政府が7月に策定予定の「骨太方針2020」で決まる見込みだが...
少子化社会対策大綱
不妊治療の保険適用を検討
「希望出生率1.8」を実現
政府は5月29日、令和7年までの少子化対策の指針となる、「少子化社会対策大綱」を閣議決定した。「大綱」は、「希望出生率1.8」の実現を基本的な目標としたうえで、児童手当の給付の重点化や育児休業給付金の充実など、子育て世代への具体的支援の拡大のほか、効果的な不妊治療に対する医療保険の適用の検討を含む、不妊治療に対する経済的負担の軽減などが盛り込まれた。少子化社会対策大綱は、少子化社会対策基本法にもとづく総合的...
介護提供整備や人材確保が柱
社会福祉法等改正関連法が成立
支払基金の業務追加も
社会福祉法等改正関連法(地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律)が5日の参院本会議で可決、成立した。同法は、今国会の重要広範議案に位置づけられており、参院本会議での採決に先立ち、4日の参院厚生労働委員会では、安倍晋三首相に対する質疑も行われた。同法の概要は、地域共生社会の実現を図るため、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する包括的な福祉サービス提供体制を整備する観点から...
社保審・介護給付費分科会
河本常務理事 サービス適正化や効率化を主張
地域包括ケアシステムの推進を議論
社会保障審議会・介護給付費分科会(分科会長・田中滋埼玉県立大学理事長)は1日、令和3年度の介護報酬改定に向け、地域包括ケアシステムの推進をテーマに議論した。健保連の河本滋史常務理事は、今後の高齢者等の状況や多様なニーズに対応した介護の提供・整備等の視点をもとに、具体的な事例や取り組み、課題等を整理しながら介護報酬上の対応を検討していく必要性を指摘した。また、地域包括ケアシステムの推進に当たっては、生産...
厚労省メディアス
4~12月 概算医療費は2.9%増
10月以降の伸び率は鈍化
厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和元年度11~12月号で、概算医療費は11月が前年比2.2%増、12月が同4.2%増となり、休日数などの違いによる影響を補正すると11月が同2.8%増、12月が同1.5%増だった。4月から12月までの概算医療費は同2.9%増、補正後で同3.7%増と高めの水準にあるが、4月から9月の同3.3%増(補正後4.4%増)に比べると、10月から12月は同2.0%増(補正後2.3%増)の伸び率へと鈍化する。令和元年10月か...
支払基金・2年度委託金
健保組合457億円
前年度比5.9%増
支払基金は4日、令和2年度の委託金の状況を公表した。健保組合分は前年度比5.9%増の457億355万9千円、共済組合分は同3.0%増の133億2226万2千円で、総額は同5.2%増の590億2582万1千円となることがわかった。委託金は、保険者が個別の事情や災害などで診療報酬を期日までに納入できない場合、医療機関・薬局への支払いに充当される。保険者は、前年の7月診療分から9月診療分の最高月の診療報酬0.15か月分相当額を預託する仕組みで、前年度...