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健保ニュース 2020年6月中旬号

厚労省メディアス
4~12月 概算医療費は2.9%増
10月以降の伸び率は鈍化

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和元年度11~12月号で、概算医療費は11月が前年比2.2%増、12月が同4.2%増となり、休日数などの違いによる影響を補正すると11月が同2.8%増、12月が同1.5%増だった。

4月から12月までの概算医療費は同2.9%増、補正後で同3.7%増と高めの水準にあるが、4月から9月の同3.3%増(補正後4.4%増)に比べると、10月から12月は同2.0%増(補正後2.3%増)の伸び率へと鈍化する。

令和元年10月からは、消費増税に伴う臨時診療報酬改定が行われており、医療費全体でマイナス0.07%(本体プラス0.41%、薬価マイナス0.51%、材料価格プラス0.03%)の改定率が、一定程度、医療費の伸びに影響を与えていることが見込まれる。

制度別に4~12月の概算医療費をみると、加入者が増えている被用者保険は、本人同5.2%増、家族同1.7%増の全体で4.3%増となる一方、加入者が減っている国民健康保険は同0.7%減少。75歳以上の後期高齢者は同4.3%増で推移した。

1人当たり医療費(4~12月)は同3.1%増で、被用者保険が同3.9%増、国保が同3.2%増、後期高齢者が同1.6%増となっている。

診療種類別概算医療費(4~12月)は、医科入院が同2.1%増、医科入院外が同3.1%増、歯科が同2.2%増、調剤が同4.3%増だった。

医科入院は1日当たり医療費が同2.1%増で受診延日数が同0.1%減、医科入院外は1日当たり医療費が同3.1%増で受診延日数が同0.0%減、歯科は1日当たり医療費が同1.5%増で受診延日数が同0.7%増、調剤は処方箋当たり医療費が2.8%増で処方箋枚数が同1.5%増となっており、歯科と調剤で延患者数が増えた。

調剤医療費について、令和元年10月の消費増税改定前後を比較すると、4~9月の同5.5%増(補正後7.1%増)から10~12月の同2.1%増(補正後2.5%増)へと伸び率は大きく鈍化しており、マイナス0.51%の薬価改定が薬剤費の伸びに影響を与えたことが想定される。

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