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2022年12月上旬号
社会保障審議会医療保険部会は11月17日、次期医療保険制度改革に向けて、高齢者の保険料賦課限度額や高齢者医療制度への支援金のあり方、国民健康保険制度の取組強化の方向性、医療費適正化計画の見直しについて議論した。
医療・介護制度改革など4分野
全社会議が年末へ「論点整理」
被用者保険格差是正 企業の賃上げ努力に支援も
全世代型社会保障構築会議(清家篤座長)は11月24日、これまでの議論を反映した「論点整理」をまとめ、同本部(本部長・岸田文雄首相)に報告した。「論点整理」は、▽こども・子育て支援の充実▽働き方に中立的な社会保障制度等の構築▽医療・介護制度の改革▽地域共生社会づくり─の改革の方向性を明示。この内容に沿った報告書を年末にまとめる。医療・介護制度の改革は、被用者保険における保険料率の格差是正に際し、企業...
高齢者医療制度への支援金等見直し
後期は年820億円の負担増
佐野副会長 改革全体の影響明示を
厚生労働省は11月17日に開催された社会保障審議会医療保険部会(田辺国昭部会長)に、次期医療保険制度改革に向けた後期高齢者の保険料賦課限度額と高齢者医療制度への支援金の見直しを提示した。後期高齢者医療制度の医療給付費は高齢世代が約1割、現役世代が約4割、公費が約5割を負担することとされ、高齢世代の負担割合は高齢者負担率により定められている。現行の高齢者負担率の設定方法は、現役世代の減少のみ...
第4期医療費適正化計画の見直し
後発品使用促進へフォーミュラリ
新目標にリフィル処方箋等
厚生労働省は、令和6年度から11年度を期間とする「第4期医療費適正化計画」の見直しの方向性をまとめ、11月17日の医療保険部会に提案した。厚労省は、①現行目標のさらなる推進②新たに取り組むべき目標③取り組みの実効性を確保する体制の構築─に論点を整理。このうち、①は、現行の目標である▽後発医薬品の使用促進▽重複投薬・多剤投与の適正化▽特定健診・保健指導▽入院医療費の取り扱い(地域医療構想との関係)─...
全世代型社会保障の構築など
諮問会議 5年度予算編成へ議論
政府は11月22日、経済財政諮問会議(議長・岸田文雄首相)を開催し、「令和5年度予算編成の基本方針(原案)」をテーマに議論した。基本方針案は、「物価高・円安への対応」、「構造的な賃上げ」、「成長のための投資と改革」を重点分野とする財政支出39.0兆円・事業規模71.6兆円の「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を速やかに実行に移し、効果が最大限発揮されるよう万全の経済財政運営を行う考えを...
自民・合同会議が健保連にヒアリング
佐野副会長施行以降の適用が大原則
産科補償見直し遡及に懸念
自民党の少子化対策調査会(衛藤晟一会長)・社会保障制度調査会(田村憲久会長)医療委員会(同委員長)の合同会議は11月21日、出産育児一時金および産科医療補償制度について、関係団体にヒアリングを実施した。対象は▽産科医療補償制度を考える親の会▽日本医療機能評価機構▽日本産婦人科医会▽健保連─の4団体。健保連の佐野雅宏副会長は、産科医療補償制度の見直しに対し、適用範囲は施行日以降の該当者であることが大...
厚労省が5年度薬価改定の論点
対象範囲や算定ルールなど課題
中医協 両側の主張は平行線
厚生労働省は、11月16日の中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)の薬価専門部会に令和5年度薬価改定の論点を提示した。診療報酬改定がない年の薬価改定のあり方をはじめ、改定の対象範囲や既収載品目の算定ルール、調整幅のあり方など課題を整理。改定の対象範囲について、健保連の松本真人理事は3年度改定で基準とした平均乖離率の0.625倍がベースとなると指摘する一方、診療側の委員は3年度改定の対象範囲がそのま...
貢献と功績称え
健保組合関係者51名表彰
令和4年度厚生労働大臣表彰
厚生労働省は11月17日、「令和4年度健康保険組合関係功績者厚生労働大臣表彰」の受賞者51名を表彰した。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、今年度も2年度以降の形式と同様に表彰式を中止し、表彰状の発送をもって表彰に代えた。表彰にあたり加藤勝信厚労相は祝辞を寄せ、長年にわたり健保組合の運営を担い、その発展に尽力してきた受賞者に対し、敬意と謝意を表した。あわせて、「これまで培われた豊富な知識と経...
健保連が医療・介護の国民意識調査
4割が高齢世代の負担増容認
「かかりつけ医」が有は3割弱
健保連は11月16日、「医療・介護に関する国民意識調査」を発表した。医療・介護保険制度における現役世代と高齢者世代の負担のあり方について、4割が高齢者世代の負担増を容認した。高齢者世代も含め同世代の負担増を容認する声が多く、現役世代の負担増を容認する声の2倍を超える。他方、「かかりつけ医」のあり方について、「いつも相談する医師がいる」との回答は3割弱で、年齢に比例して割合が高まる傾向が明らかになっ...
デンソー健保など11組合
特定健診共同事業を開始
医師会と連携し受診率向上へ
愛知県内の11健保組合は、このほど、県医師会などと連携し、治療中を理由に特定健診が未受診となっている被扶養者の受診率を向上させる取り組み(治療中患者の特定健診受診率向上(あいちモデルの構築))を、開始した。特定健診・特定保健指導は、40歳以上75歳未満のすべての被保険者・被扶養者を対象に実施されるが、治療中であっても実施対象者に含まれる。しかし、特定健診の検査項目には、治療中に実施する検査項目が含...