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離れて暮らす親のケア vol.98

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

故郷の親からマスクが!

友人、知人と顔を合わせるたびに、「マスク、ないねー」という会話が日本中、いえ世界各地で繰り広げられているようです。デマだったはずのトイレットペーパーさえも、未だ店頭から姿を消したまま……。いつ見ても、「紙類は売り切れました」の張り紙が。

東京都内で働くM男さん(40代)は山陰地方の実家から50枚入りのマスクが宅配便で送られてきたと言います。「母は70代です。新型コロナは高齢者の方が危険だと聞くので送り返そうかと考えているところです。でも、せっかくの気持ちを突き返すようで……」と迷っていました。その横で、30代の女性も「私も、実家からマスクが送られてきました。無くなりそうだったのでありがたいですが、もらっていいものかどうか……」。M男さん同様、申し訳なさそうな表情を浮かべます。

一方、N子さん(60代)は、早朝からドラッグストアに並んで、やっとマスクを入手したそうです。「実家の母に送ります!」と嬉しそうに語ります。

離れて暮らしていても、互いに思いやる親と子。

今朝も近所のドラッグストアの前には行列ができていました。12個入りのトイレットペーパーを抱えた70代くらいの女性が「ゲットできた!息子に送るの!」と晴れやかな表情で言っていました。

当面、マスクなどの品薄は続くかもしれません。「わが子のため」と並んでくれる気持ちはうれしいですが、感染リスクの高い行動は本末転倒です。「必要なものは入手できているから、こっちは大丈夫」と電話などで声がけしておきましょう。

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