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離れて暮らす親のケア vol.28

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

お薬の管理に困るとき

親世代は何種類もの薬を処方されていることが珍しくありません。日に何回か服用するとなると、飲んだのか飲んでいないのか分からなくなってしまうことも。また、本人の勝手な判断で「飲むのをやめた」なんてこともあります。子が同居していればサポートできますが、別居ではそれも難しいのが実情です。

M子さんも、実家でひとり暮らしする80代の父親の薬のことが気がかりでした。内科、整形外科に通っており、それぞれ薬が処方されています。帰省した折、「こんなに薬を出されても飲みきれないよ」と父親はぼやいていました。そこで、M子さんは、父親の担当のケアマネジャーに相談。すると、薬剤師が自宅に訪問してくれるサービスをケアプランに組み込んでくれました。薬剤師は父親のかかっている医師と相談のうえ、2カ所から出ている薬をまとめて、1回分ごとに一包化し、さらにお薬カレンダーにセット。お薬カレンダーは、日付ごとに朝・昼・晩・寝る前と整理して収納できるので飲み忘れ防止に役立ちます。また、飲みにくい錠剤やカプセル剤は粉砕。そのうえで、父親の状態、飲み忘れなどを確認して、薬の有効性や副作用の有無などを判断し、問題があれば医師に報告し対応してくれます。「飲み忘れはもちろん、過剰摂取は怖いので、これで安心です」とM子さん。

薬の管理指導は、介護保険だけでなく、医療保険でも提供されているので、「薬」で心配があったら、遠慮せず医師やケアマネジャーに相談しましょう。

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