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離れて暮らす親のケア vol.154

介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

空きがあるのに入れない!

両親のうちどちらかに介護が必要になると、もう一方の親が主たる介護者となることが一般的です。しかし、いつまでも老々介護が成り立つとは限りません。

Mさん(50代)の両親は実家で2人暮らしでした。母親が認知症の父親を介護し、Mさんと妹さんがサポートするために定期的に帰省。ところが、3カ月前、母親が心臓の病気で急逝しました。

「僕も妹も仕事があるので、父の傍(かたわら)にずっと居るわけにはいきません」。困っていたところ、妹の友人の親が入居しているグループホームに空きがあることが判明。実家からは遠方ですが、「よくしてもらっている」という友人の話を聞き、問い合わせました。ところが、「『入居は困難』と言われてしまいました」とMさんは肩を落とします。

グループホームとは介護保険で利用する認知症対応型共同生活介護のことです。家庭的な環境の施設で、5~9人の少人数で共同生活を送り介護を受けます。「地域密着型サービス」の1つで、原則、入居対象となるのはその自治体で暮らす認知症の高齢者(要支援2以上)。自治体によっては特別な事情があれば受け入れるところもありますが、そこに住んでいない場合、住民票を移して一定期間経過しないと申し込みを受け付けないところもあります。「実家近くにもグループホームはありますが、満床なんです。有料老人ホームへ入居させようと探しているところです」とMさんは話します。

高齢者向けの施設には、それぞれ入居条件があります。自治体によって異なる場合もあるので、検討する場合は、早めに問い合わせましょう。

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