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離れて暮らす親のケア vol.100

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

80代の親との「ビデオ通話」

本コラムでは、離れて暮らす親を見守るカメラやセンサーのサービスについて何度か紹介したことがあります。しかし、テクノロジーは進化しても、肝心の高齢世代が心情的に受け入れを拒むことが少なくありませんでした。

ところが新型コロナ禍の影響で、国は一歩進んだ「オンライン帰省」を推奨。案の定、「そんなことを言われても、実家にはwifi環境もなければ、親はスマホも使えない」という声が多数聞こえてきました。一方で、都道府県を越える移動自粛を求められると離れて暮らす親のケアには大打撃。「せめて、顔を見たい」という思いを抱く親子は多かったようです。

そんな中、Yさんは80代の母親とのビデオ通話に成功。昨年、母親がシニア向けスマホに買い替えたとき、LINEアプリを入れたことを思い出したそうです。「コロナ前まで使っていませんでしたが、ゴールデンウィークに帰省しないと決めたとき、LINEの使い方を電話で丁寧に教えました」とYさん。時間はかかりましたが、見事に母親はビデオ通話を使えるようになりました。「テレビ電話だ!」と母親は大喜びで孫とも始めたそうです。

今後、第2波、第3波が来ることも予想されています。帰省できるタイミングで、親の意向を聞きながら機器類を含めた見守り体制の環境整備を検討してみては。ビデオ通話は難しくても、何らかのサービスが安心感を高めてくれるかもしれません。難しい場合も、サポートしてくれる人を見つけておくなど、「会えない場合」の対策を話し合っておきたいものです。

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