健康コラム

賢い患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.62

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

コロナ禍で面会禁止な上、病院からの連絡不足に不安

相 談84歳の母が発熱し、かかりつけ医を受診しました。その結果、高熱に加えて不整脈が指摘され、クリニックから地域の基幹病院に救急搬送されて入院しました。病院までは私(息子)が付き添ったのですが、コロナ禍で家族への説明は電話でするので帰宅して待つように言われました。

ところが連絡が一向に届かないので、入院の8日後に病院に電話をかけたところ、医療ソーシャルワーカーに電話が回され、その後、担当医から電話がかかってきました。担当医からは「感染症の疑いがあり、ほかにも検査が必要です。少なくとも抗生剤による治療で6週間は入院が必要と考えておいてください」と言われました。

その10日後に、担当医には私の携帯電話の番号を伝えてあったのですが自宅の固定電話に病院からの着信履歴が残っていて、不在だったので出られませんでした。折り返し病院に電話をしたのですが、担当医は手が空かず、電話に出た看護師に「明日から週末なので、週明けに担当医から電話をするように伝えます」と言われました。しかし、週が明けても担当医からの連絡はありません。こちらから電話をしても忙しそうで迷惑かと思うのですが、待っていても連絡は届きません。母に何かあったのではないかと心配でたまりません。

回 答山口育子(COML)

新型コロナウイルスの感染拡大で最も長い期間問い合わせがある相談は、「入院患者への面会禁止」にまつわる不安や不信、疑心暗鬼です。特に第5波あたりから医療が逼迫(ひっぱく)した影響を受けてか、家族が病院に来ることを制限したり、家族から医療機関への問い合わせも禁止したりする医療機関が出てきました。すると、家族は連絡を待つしかないのですが、この相談者のような状況が生じています。家族は患者の姿を目で見て確認できない不安に加え、情報不足に陥っています。確かに忙しい医療現場に頻繁に電話をかけることは控える必要がありますが、あまりに連絡不足の場合は、問い合わせる必要はあると思います。

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ https://www.coml.gr.jp/

電話医療相談:TEL 03-3830-0644
〈月・水・金 10:00〜13:00、14:00〜17:00/土 10:00〜13:00〉
ただし、月曜日が祝日の場合は翌火曜日に振り替え

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