健保ニュース
健保ニュース 2025年3月上旬号
6年人口動態統計速報
出生数 過去最少の72万人
厚生労働省は2月27日、令和6年の人口動態統計速報をまとめ、公表した。
それによると、6年1月から12月の出生数は9年連続で減少し、前年比3万7643人減(同5.0%減)の72万988人と過去最少となる一方、死亡数は4年連続で増加し、同2万8181人増(同1.8%増)の161万8684人と過去最多を更新した。
自然増減数は18年連続で減少し、同6万5824人減の89万7696人減で、過去最大の減少人数となった。
死産は同122胎減(同0.8%減)の1万6031胎で、マイナスに転じた。
婚姻件数は同1万718組増(同2.2%増)の49万9999組、離婚件数は同2154組増(同1.1%増)の18万9952組。婚姻件数は2年連続で50万組を下回り、戦後2番目に少ない件数となる一方で、離婚件数はプラスの伸びとなった。
厚労省は少子化の現状について、結婚や出産、子育てなどの希望を阻む様々な要因が背景にあると説明し、「若年人口・女性人口の減少、晩婚化・晩産化などにより、中期的な減少傾向に加えて、近年は新型コロナウイルス感染症の影響も考えられる」と分析した。
今後は、政府全体として、「こども未来戦略」の「加速化プラン」にもとづき子ども子育て支援に取り組みを進めるとともに、厚労省としては、関係省庁と連携し若い世代の所得向上や子育て世代の共働き・共育ての推進に取り組む考えを示した。
調査(確定数)は1899年(明治32年)より実施(戦時中を除く)。速報は各種届書等から市町村で作成された調査票1枚1件で略式にカウントし、日本における日本人、日本における外国人、外国における日本人が対象で、いずれも前年以前に発生した事象をすべて含むため、確定時は速報から人数が減少することが見込まれる。6月に概数、9月に確定数が公表される。