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健保ニュース 2025年1月下旬号

厚労省・令和5年患者調査
入院患者数は過去最少に

厚生労働省は12月20日、全国の医療施設を利用する患者の状況等を調べた「令和5年患者調査」をまとめ、公表した。

全国の医療施設を受診した1日当たりの推計患者数は、入院が117万5300人で前回調査(2年10月)に比べ3万6000人減少。平成20年から減少傾向が続き、調査を開始した昭和59年以降最も少なくなった。

一方、外来は727万5000人で同13万7500人増加と前回調査のマイナスからプラスに転じた。厚労省は、医療の機能分化による外来・在宅医療への移行が推進されていることが要因と説明した。

調査は、医療施設を利用する患者について、その傷病の状況などを調査し、今後の医療行政の基礎資料を得ることを目的として3年ごとに実施。全国の医療施設のうち、病院6481施設、一般診療所5853施設、歯科診療所1268施設を抽出し、これらの施設を利用した入院・外来患者約214万人、退院患者約113万人を対象とした。

入院患者数117万5300人を施設の種類別にみると、病院が114万8600人、一般診療所が2万6700人となっている。性別では、男性53万9900人、女性63万5400人だった。

外来患者数727万5000人を施設の種類別にみると、病院は151万6900人、一般診療所は449万4300人、歯科診療所は126万3800人。性別では、男性309万6100人、女性417万8900人で、入院、外来ともに女性の患者数が多いことがわかった。

年齢階級別の入院患者数は、「65歳以上」を除くいずれの年齢でも平成2年以降減少傾向であり、「65歳以上」は88万7200人。

一方、外来患者数は平成23年以降ほぼ横ばいとなっており、「65歳以上」は369万8200人となった。

入院・外来患者を傷病分類別にみると、入院患者は、「精神及び行動の障害」の21万3100人が最も多く、次いで、「循環器系の疾患」の18万2500人、「損傷,中毒及びその他の外因の影響」の13万3500人の順。

外来患者は、「消化器系の疾患」の123万6300人が最も多く、「健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用」の99万9000人、「循環器系の疾患」の84万2200人と続く。

訪問診療が大幅に増加し
在宅医療患者は過去最高

在宅医療を受けた患者数は23万9000人と前回調査比で6万5400人増加となり、調査を開始した平成8年以降で過去最高となった。厚労省は、高齢化による在宅医療のニーズ増加や在宅医療の提供環境が拡充されたことなどが要因とみている。

医師が定期的に行う「訪問診療」の患者数は、前回比6万600人増の16万6300人で大幅に増加、「医師・歯科医師以外の訪問」も同1万7200人増加の3万2400人となった。

一方で、患者の求めに応じて診療する「往診」は、前回比1万2300人減少の4万400人で減少に転じた。

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