健保ニュース
健保ニュース 2024年12月中旬号
ACTION!セミナー・セッション
秋山理事 健康経営へコラボ重視
健康経営優良法人認定事務局(日本経済新聞社)は5日、「ACTION!セミナー~上場企業に求められる従業員のウェルネスマネジメントとは~」と題するセミナーのなかで、トークセッション「健康経営への第一歩を、サポーターと共に踏み出そう」を実施した。
トークセッションでは、▽山本雄士氏(株式会社ミナケア代表取締役社長/エムスリー株式会社チーフ・ヘルスケア・オフィサー)▽川又竹男氏(全国健康保険協会理事)、健保連の秋山実理事─が登壇。これから企業が健康経営を開始する、または強化する際にサポーターとなる保険者の取り組みをPRすることを目的として意見を交わした。
秋山理事は、企業が生産性向上をタスクとして従業員の健康度向上のために労働環境の整備・産業保健活動を行う一方、保険者は医療費適正化をタスクに加入者の健康度向上のために保健事業を実施するなかで、「両者の取り組みには重複がある」と指摘。「双方の取り組みを見て、コラボヘルスによって解決できることがある」と述べ、健保組合の疾病予防のための禁煙対策と企業の労働安全衛生法上の受動喫煙対策との協働により、企業内喫煙所の減少につなげた事例を紹介した。
健康経営は、①トップからのメッセージ発信②経営者と従業員のチームづくり③企業の個々人の働き方の整備─によって進められるとし、保険者は③にかかる「保健事業サービスで個々人をサポートできる」と言及。「企業と保険者が健康経営を共創することが重要」と強調した。
これから健康経営に取り組む事業所に対しては、「企業と保険者双方の取り組みに着目し協働して活動していくとともに、経営層へ健康経営に関して話す場を作るため、社外取締役や医療専門職などの周りを巻き込み行動してほしい」とエールを送った。
他方、川又氏は、協会けんぽが実施する健康宣言事業や商工会議所との連携事業について説明し「これから健康経営に取り組む事業所に対し、全力でサポートする」と表明した。