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健保ニュース 2024年11月中旬号

医療・介護労働者の処遇改善等
新資本主義実現会議 総合経済対策へ重点施策

政府の「新しい資本主義実現会議」(議長・石破茂首相)は10月30日、持続的な賃上げ、生産性向上、投資促進など、加速して取り組むべき施策を盛り込んだ「重点施策」を取りまとめた。今後策定する「総合経済対策」に反映する。

「重点施策」は、①中堅・中小企業の賃上げ環境の整備②成長力に資する国内投資促進による「投資大国」の実現─を柱とし、①は令和6年度報酬改定で措置した医療・介護・障害福祉分野の現場で働く方の処遇改善を図るための措置を確実に届けるとともに、さらなる賃上げに向けて、生産性向上・職場環境改善を支援すると明記。

また、介護や障害福祉、医療の現場の生産性向上を図るため、介護テクノロジーの開発・実証・普及のプラットフォームの発展的見直し・運営や、事業者における介護ロボットやICT(見守りセンサー等の情報連携ネットワーク等)、社会課題解決に資するAI等のデジタル技術を活用した機器・サービス等の活用を推進するとした。

②は、日本の創薬力強化のため、アカデミア等とスタートアップとの間の創薬シーズの橋渡しや各地の創薬クラスターの発展に繋がる設備投資支援等を強化するとともに、後発医薬品の安定供給確保のため、企業間の連携・協力・再編に資する設備投資を支援する等の施策を盛り込んだ。

石破茂首相は、「日本経済は今、変化の兆しを脱し、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現できるかという局面にある」との認識を示したうえで、「政権として最優先で取り組んでいく」と強調。

本日取りまとめた「重点施策」を「総合経済対策」に反映するとともに、施策の具体化を進めるよう関係大臣に指示した。

同会議に出席した福岡資麿厚生労働相は、「医療、介護等の分野で必要な人材を確保し、安定してサービスを提供できるよう、さらなる賃上げに向けて、生産性向上への支援が必要」と言及。また、DXや新たなテクノロジーの導入による生産性向上を支援するとともに、医師偏在対策や地域医療の強化を推進する必要があると指摘したうえで、「総合経済対策」に必要な施策を盛り込んでいくと発言した。

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