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健保ニュース 2024年11月上旬号

一般健診・検査項目等検討会
問診票への質問追加等
中間まとめ案を大筋了承

厚生労働省の「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」(座長・髙田礼子聖マリアンナ医科大学予防医学教室主任教授)は10月18日、一般健康診断問診票への女性特有の健康課題に関する質問を追加することとした「中間とりまとめ案」を大筋で了承した。

今後は、「中間とりまとめ」の内容を踏まえつつ、新規健診項目や既存健診項目などの積み残し課題や通知改正について、本検討会や労働政策審議会安全衛生分科会で検討を進める方針だ。

本検討会は、近年および今後の労働者の健康を巡る情勢として、急速に進む高齢化のなか、職業生活が長期化してきているとともに、女性の就業率の増加に伴って女性特有の健康課題への対応の重要性が一層高まっていることから、労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等について検討を実施。

また、政府が昨年6月に閣議決定した「規制改革実施計画」では、定期健康診断について、最新の医学的知見や社会情勢の変化等を踏まえ、医学的知見等に基づく検討の場を設け、検査項目および検査手法について所要の検討を行い、令和6年度に結論を得ることとされていた。

「中間とりまとめ案」は、①女性特有の健康課題②歯科─に関する項目について整理した。
 ①は、「一般健康診断問診票への女性特有の健康課題に関する質問を追加することが適当」と明記。女性労働者本人への気づきを促し、産婦人科医等専門医へ早期受診や健康課題に対する配慮について申し出を行いやすい職場づくりにつなげる。

事業者への情報提供としては、労働者が女性特有の健康課題で職場において困っている場合、専門医の早期受診を勧奨したうえで専門医の診断書をもって事業者に相談することは可能であることを健診機関向けガイドラインで示すとともに、労働者が事業者に女性特有の健康課題に関する相談を行う際、専門医による診断書等を示すことが望ましいことを事業者向けガイドラインにも明示することとした。

②は、「労働者の口腔の健康の保持・増進は重要」とする一方で、▽業務起因性▽業務増悪性▽就業上の措置─などのエビデンスが乏しいことを踏まえると、労働安全衛生法に基づく一般健康診断に歯科健診を追加することは困難として、検査項目への追加を見送った。

「中間とりまとめ案」は、座長一任で了承された。

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