健保ニュース
健保ニュース 2024年11月上旬号
かかりつけ医機能報告制度
厚労省が自治体向けに説明会
厚生労働省は10月18日、令和7年4月から施行される「かかりつけ医機能報告制度」にかかる第1回自治体向け説明会を開催した。
厚労省は、「かかりつけ医機能報告制度」の実施に当たり、都道府県が医療機関からの報告を受け、その情報を見える化するとともに、「協議の場」で、かかりつけ医機能報告を踏まえた協議を市町村等と連携しながら円滑に進め、必要な具体的方策を検討・推進していくことが重要と指摘。
「かかりつけ医機能報告制度」の円滑な施行に向け、①かかりつけ医機能の確保・強化が求められる背景②かかりつけ医機能報告制度の概要等③かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会におけるこれまでの議論④かかりつけ医機能報告の今後のスケジュール⑤かかりつけ医機能報告制度に関する都道府県の業務事項(報告業務関連および協議の場関連)─を説明した。
このうち、④は、かかりつけ医機能報告について、医療機能情報提供制度にもとづく報告と併せて行えるよう、厚労省は7年11月頃にNDBデータの抽出・取込を行ったうえで医療機関に定期報告を依頼する。
医療機関は8年1月~3月の間に、医療機能情報提供制度にもとづく報告と併せて定期報告を実施。未提出医療機関には都道府県が催促する。
8年4月からは、都道府県がG-MISからデータ等を取出し、報告内容を分析するスケジュールを想定した。
⑤は、「協議の場」立ち上げにあたって、▽地域医療構想調整会議など既存の場で同様の趣旨・内容を協議している、または協議可能な会議体がないか確認する▽同様の会議体がある場合は「協議の場」として活用できないか検討する▽適切な会議体がない場合は都道府県の介護部局、市長村や医療・介護関係者等と相談しながら新たな「協議の場」の立ち上げを含め検討する─とポイントを整理。
そのうえで、協議を円滑に進めるにあたっては、協議の目的・内容に応じた「地域のキーパーソンが誰か」ということを都道府県介護部局、市町村、医療・介護関係者等と相談し、「協議の場」に参加してもらうことが重要と強調。地域のキーパーソンは、地域医師会の在宅担当理事、在宅医療を提供する医師などを例示した。
また、かかりつけ医機能の「協議の場」の開催・運営においては、地域の実情をこまやかに把握している市町村等との連携が重要になると指摘し、体制の確認と役割分担等の検討を始めるよう都道府県に依頼した。