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健保ニュース 2024年10月上旬号

総合健保の令和5年度決算
経常収支565億円の赤字
保険給付費と拠出金が上昇 前年度から1000億円悪化

全国総合健保組合協議会(会長・高井昌史出版健保組合理事長)は、会員242組合の令和5年度決算概要をまとめ、9月24日の定例総会に報告した。

5年度の経常収支差引額は565億円の赤字を計上。賃上げや保険料率引き上げに伴う保険料収入の伸びを保険給付費と高齢者医療関係拠出金が大きく上回り、前年度の420億円の黒字から約1000億円悪化した。

全体の7割近くの158組合が赤字に陥る。全総協は、「医療費の伸びは6年度に入っても続いており、今年度の健保組合の財政運営に大きな影響を及ぼすことが懸念される」と危機感を露わにした。

5年度の平均保険料率は、前年度に比べ0.26ポイント増の98.151‰(事業主50.361‰、被保険者47.790‰)となり、23組合が保険料率を引き上げた。

協会けんぽの平均保険料率100‰以上は100組合で、全体の4割超を占める。このうち、協会けんぽと同じ保険料率は48組合、100‰超~105‰未満が32組合、105‰以上~110‰未満が15組合、110‰以上が5組合となっている。

5年度の適用状況は、被保険者数が同1.85%増の669万4514人、被扶養者数が同2.11%減の386万2138人。

平均標準報酬月額は同1.38%増の36万5671円、平均標準賞与額は同1.98%増の90万2371円だった。

5年度決算における経常収入は同3.74%増の3兆2684億円を計上。このうち、保険料は3兆2483億円で同3.74%、1170億円増えた。

経常支出は同6.96%増の3兆3249億円を計上。このうち、保険給付費は1兆7598億円と同5.89%、979億円増加した。4年度の同6.52%増に引き続き、大きく伸びている。

後期高齢者支援金や前期高齢者納付金など高齢者医療関係拠出金の合計は同8.96%増、1126億円増の1兆3686億円となった。特に、後期高齢者支援金が同12.08%、842億円の増加と大きく伸びた。

一方、加入者の健康維持・増進のための保健事業費は、同3.33%増の1460億円に増えている。

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