健保ニュース
健保ニュース 2024年8月下旬号
健康スコアリングレポート活用
厚労省 コラボヘルス推進研修を開催
厚生労働省は1日、「健康スコアリングレポート等を活用したコラボヘルスを推進するための研修事業」の一環として、東京都江東区でオフライン研修を開催した。
同事業では、7月下旬から8月下旬にかけて、オンラインを活用した研修を16回、オフラインでの研修を5回開催。1190名が申し込みを済ませており、この日の研修には、健保組合関係者42名が参加した。
健康スコアリングレポートは、平成30年度の保険者単位版からはじまり、令和3年度に事業主単位版をリリース。企業と保険者が従業員等の予防・健康づくりに向けた連携を深めるためのコミュニケーションツールとしての役割を担っている。
研修は、健康経営の広がりとともにコラボへルスの重要性が高まるなか、対策の立案・実行にかかるノウハウ不足といった課題を抱える健保組合が、事業主との健康課題を共有し、保健事業を実行するまでのノウハウを取得することをめざす。
申込時アンケートによると、コラボヘルスの阻害要因の1位は「マンパワー不足」だった。以降、2位「事業主に興味を持ってもらえない、理解不足」、3位「予算の確保が困難」、4位「コラボヘルスの効果が見えにくい」、5位「事業所と健保組合間の情報共有に懸念」と続く。
研修では、各課題に対し好事例を紹介。「マンパワー不足」に対しては、従業員数の多い(影響力の大きい)企業やセミナーに参加した(前向きな)事業所から個別訪問するなど、対象を絞った効果的なアプローチを行う方法が共有された。
また、「健康スコアリング活用ガイドライン」に掲載の健康スコアリングレポート活用チェックリストをツールとして、所属組合の現在のコラボヘルスの実施状況を確認。ワークショップ形式を取り入れ、参加者同士の活発な意見交換とともに取り組み内容の共有が図られた。
研修の振り返りでは、チェックリストを踏まえ、参加者全員が、これから新たに取り組みたい事項を発表。多くの参加者が、事業主にレポートを渡すことから一歩踏み出し、「課題と対策をセットで事業主に説明したい」「責任者が集まる会議を利用して情報共有したい」といった意気込みを語った。