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健保ニュース 2024年8月合併号

諮問会議が7年度予算の全体像
これまでの歳出改革努力を継続

政府の経済財政諮問会議(議長・岸田文雄首相)は7月29日、メリハリある予算編成に向けた重点課題などを盛り込んだ「令和7年度予算の全体像」を取りまとめた。

7年度予算編成に向けて、中長期の視点を踏まえつつ、「骨太方針2024」に従って編成を進め、効果的・効率的に政策を実行する方針を示した。

2025年度PB黒字化に向けて、これまでの歳出改革努力を継続する。年末に向け、「経済・財政新生計画」に盛り込まれた主要分野の基本方針について2025~2027年度の工程化を図り、着実に制度改革を進めるとともに、その成果を令和7年度予算に反映させるとした。

多年度にわたる重要政策および計画について、エビデンスにもとづくロジックモデルの検証やKPIの進捗確認等により必要となる政策対応等に結びつけられるよう、来年度の概算要求と合わせて、担当省庁からエビデンス整備方針の提出を求める。

さらに、重要政策・計画ごとに収集データや検証方法、実効性あるEBPM(証拠にもとづく政策立案)の体制等を定める「EBPMアクションプラン」を本年末に策定。策定後は、同プランに沿って、重要政策・計画等の推進、アジャイルな見直しを行い、効果的・効率的に政策を実行するとした。

このうち、社会保障分野は、①効率的な医療・介護サービスの提供体制の構築(地域医療構想、医師の偏在是正等)②年齢・性別に関わらず生涯活躍できる環境整備─を重要政策・計画に位置づけた。

①は、▽必要な医療サービスや病床数を確保するためには、どのようなアプローチが有効かつ効率的か▽1人当たり医療費の地域差の縮小など医療費の適正化を進めるにはどのような政策対応が有効か▽新技術やデータの活用等による医療・介護サービスの質の向上・効率化の効果はどの程度か─。②は、▽女性・高齢者の就労促進への効果はどの程度か▽予防・健康づくりの効果はどの程度か─をEBPMのポイントとして整理した。

岸田首相は、7年度予算について、本日決定した予算の全体像を踏まえメリハリの効いた予算編成を進めていくと言及。

これまでの歳出改革努力を継続し、経済・財政新生計画にもとづく主要分野における制度改革の取り組みを確実に進めるとともに、EBPMを強化してワイズスペンディングを徹底するなど、政策の実効性を向上させていく考えを示した。

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