健保ニュース
健保ニュース 2024年7月下旬号
人間ドックの日記念セミナー
秋山理事 女性活躍の場の拡大を
日本人間ドック・予防医療学会(荒瀬康司理事長)と健保連、日本人間ドック健診協会(土屋敦理事長)は12日、東京都港区で、「人間ドックの日記念セミナー『いつまでも女性が健康で活躍するために』」を共催した。
同セミナーでは、健保連の秋山実理事が共催者としてあいさつし、「わが国の少子高齢化に伴う人口減少社会への対応は大きな課題となっており、健保組合においても出産・子育てや女性の健康課題への対応が求められている」と発言。
そのうえで、6月の「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」の成立を踏まえつつ、出産費用の保険適用について言及し、「データのさらなる見える化、給付と負担のバランスの整理、産科医や分娩機関の医師との関係などの課題をクリアしたうえで、すべての妊婦の方が、安全かつ安心して出産できる環境を整備していきたい」との考えを示した。
合わせて、今年度から第3期データヘルス計画、第4期特定健診・特定保健指導がスタートしたことや、昨年度から、保健事業指針に「働く女性の健康」が健保組合の取り組むべき新たな課題として明記されたこと、令和6年度政府予算で、女性特有の健康課題への対応や出産・子育ての支援に向け、財政支援が措置されたことなどを踏まえ、「このような絶妙なタイミングで本日のセミナーを開催することは大変意義深い」と述べた。
秋山理事は、「健保組合の強みである保険者機能のさらなる向上を図り、女性の健康課題や少子化対策など、その時代に適した予防健康づくりに貢献し、新たな保険者機能の強化にも取り組んでいく」と強調し、同セミナーが女性活躍の場の拡大と健康寿命の延伸の取り組みに有意義なものとなるよう祈念した。
また、秋山理事のあいさつに続き、こども家庭庁支援局総務課の山下護総務課長が来賓代表あいさつに立ち、保健事業の方向性について言及。
健保組合に対し、従業員やその家族の病気を防ぐため、早期に病気の種を見つけ出し、企業と従業員が一体となって健康づくりに励むような保健事業の実施を要請した。
第4期特定健診・特定保健指導については、「従来までの取り組みに加え、職場における健康リスクを見つけ出し、それに対処する活動を評価していくこととした」と説明し、健康づくりによる離職等のリスクの低減を求めた。
山下課長は、健保組合および健診機関における、保健事業を次の100年につなげていくための活動へ期待を寄せた。