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健保ニュース 2024年7月下旬号

厚労省メディアス・5年度2月
概算医療費 4~2月で3.4%増
5年度は3%程度の伸び率に

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和5年度2月号によると、6年2月の概算医療費は前年同月比で2.6%増加した。休日数などの違いによる影響を補正した伸び率は同0.3%増となることが明らかになった。

また、5年4月から6年2月の11か月分の概算医療費は前年同期比で3.4%増加。補正後でも同3.1%上昇した。

新型コロナが影響した2年度概算医療費は患者の受診控えなどを要因に前年度比3.1%減少。一方、前年度の大幅減の反動から増加に転じた3年度概算医療費は同4.6%、前年度の伸び率が高止まりした4年度概算医療費は同4.0%それぞれ上昇してきた。6年3月分を含む5年度概算医療費は、同3%程度の伸び率となる見通しだ。

制度別に6年2月の概算医療費をみると、被用者保険は本人が前年同月比7.3%増、家族が同4.0%増の全体で同5.6%増加。本人は前年の5年2月(前年同月比8.7%増)に引き続き高い伸び率となった。

国民健康保険は加入者数の低下で同1.7%減と減少した一方、75歳以上の後期高齢者は加入者数の上昇で同2.7%増に増加。前年の5年2月に同25.2%増だった未就学者は同6.7%減に反転した。

1人当たり医療費は同3.1%増で、被用者保険が同5.9%増、国保が同2.6%増、後期高齢者が同0.8%減、未就学者(再掲)が同2.3%減となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同1.8%減、医科入院外が同4.2%増だった。歯科は同1.9%増、調剤は同8.9%増で、前年の5年2月に同17.4%増だった医科入院がマイナスの伸び率に反転した。

医科入院は1日当たり医療費が同2.0%減で受診延日数が同0.3%増、医科入院外は1日当たり医療費が同0.6%減で受診延日数が同4.8%増、歯科は1日当たり医療費が同0.8%増で受診延日数が同1.1%増、調剤は処方箋当たり医療費が同0.5%増で処方箋枚数が同8.4%増。受診延日数はいずれもプラスの伸び率となったが、医科入院、医科入院外の1日当たり医療費はマイナスの伸び率となった。

一方、5年4月~6年2月の11か月分の概算医療費をみると、被用者保険は本人が前年同期比5.6%増、家族が同3.9%増の全体で同4.7%増。国保は同1.4%減、後期高齢者は同5.2%増、未就学者(再掲)は同3.0%増で、国保のみ減少した。

1人当たり医療費は同3.9%増で、被用者保険が同4.7%増、国保が同3.3%増、後期高齢者が同1.5%増といずれも増加。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同3.9%増、医科入院外が同1.4%増、歯科が同2.2%増、調剤が同6.1%増で、調剤の伸び率が5%を超えた。

医科入院は1日当たり医療費が同1.0%増で受診延日数が同2.8%増、医科入院外は1日当たり医療費が同1.0%減で受診延日数が同2.4%増、歯科は1日当たり医療費が同1.2%増で受診延日数が同1.0%増、調剤は処方箋当たり医療費が同0.6%減で処方箋枚数が同6.7%増。医科入院外の1日当たり医療費と調剤の処方箋当たり医療費が減少した。

医療機関種類別概算医療費は、▽医科病院(前年同期比3.2%増)▽医科診療所(同1.4%増)▽歯科病院(同6.2%増)▽歯科診療所(同2.0%増)▽保険薬局(同6.1%増)▽訪問看護ステーション(同19.8%増)─で、前年同期からいずれも上昇。歯科病院、保険薬局、訪問看護ステーションの伸び率が5%を超えている。

主たる診療科別医科診療所の医療費をみると、▽耳鼻咽喉科(同9.4%増)▽眼科(同3.7%増)▽産婦人科(同3.4%増)▽皮膚科(同3.0%増)▽整形外科(同2.4%増)▽内科(同0.3%増)▽小児科(同1.1%減)▽外科(同4.1%減)─となり、耳鼻咽喉科で大きなプラスの伸び率となった。

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