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健保ニュース 2024年6月下旬号

6年度診療報酬改定の結果検証へ
中医協 特別調査の実施内容を決定

中医協総会は12日、診療報酬改定結果検証部会から報告を受けた「令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の実施(案)」について承認した。

「特別調査」は、5月15日の中医協総会において診療報酬改定結果検証部会で調査・検討を進めていくこととした項目に関し、例年と同様のスケジュールで実施する一方、より適切な検証を行う観点からの対応を検討することとした。

調査は、①精神医療等の実施状況調査②在宅医療、在宅歯科医療、在宅訪問薬剤管理および訪問看護の実施状況調査③長期処方やリフィル処方の実施状況調査④後発医薬品の使用促進策の影響および実施状況調査⑤医療DXの実施状況調査⑥かかりつけ歯科医の機能の評価等に関する実施状況調査⑦かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響および実施状況調査─の7項目について実施状況を調べる。

6年度(①~④)と7年度(③~⑦)の2か年に分けて行うが、③と④は2か年とも実施する。

③は、6年度改定で長期処方およびリフィル処方を適切に推進する観点から、処方料および処方箋料の特定疾患処方管理加算が見直されたこと等を踏まえ、▽長期処方およびリフィル処方の実施状況▽長期処方およびリフィル処方に関しての患者の意識および利用状況▽薬局における長期処方およびリフィル処方等の対応状況─等を調査する。

④は、バイオ後続品を含む後発品の使用促進策や長期収載品の保険給付の見直しにより、保険薬局における一般名処方の記載された処方箋の受付状況、後発品の調剤状況や備蓄状況、後発品の使用状況や医師の処方のほか、医師、歯科医師、薬剤師および患者の後発品に対する意識などを調査・検証。

⑤は、6年度改定で新設された「医療DX推進体制整備加算」、「在宅医療DX情報活用加算」、「訪問看護医療DX情報活用加算」にかかる影響や、医療DXを推進する体制の確保にかかる医療機関等の取組状況について調査・検証を行う。

6年度調査は6年9~10月に調査票を決定したうえで、7年1月に調査を実施し、2~3月に結果を報告。

7年度調査は7年5~6月に調査票を決定、7~9月に調査実施、改定論議が本格化する10~11月に結果を報告する例年と同様のスケジュールとした。

一方、より適切な検証を行う観点から、▽有効回答率の向上▽適切な質問項目の設定▽NDB等の既存データの活用─について対応を検討することとした。

診療側の長島公之委員(日本医師会常任理事)は、今回の改定は従来に比べ広範囲である一方、施行は2か月後ろ倒しとなり、検証を行うための時間が短くなると指摘。調査・検証を効率よく行えるよう、日程や検討スケジュールなど柔軟に対応する必要があるとした。

池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)は、調査④について、未だに後発品の供給が不安定な状況が続くなか、供給状況の環境変化と促進策との関連が明らかとなるような調査項目を検討するよう求めた。

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