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健保ニュース 2024年3月下旬号

産科医療特別給付検討委が初会合
6月目途に意見とりまとめ

日本医療機能評価機構の産科医療特別給付事業・事業設計検討委員会は18日に初会合を開催し、今後の委員会の進め方などを確認した。委員長には、柴田雅人氏(前一般財団法人日本民間公益活動連携機構専務理事)を互選した。

同委員会は今後、5回程度の開催を予定しており、社会保障審議会医療保険部会等への報告を視野に入れ、令和6年6月を目途に委員会としての意見をとりまとめる。

初会合となった今回は、事務局が産科医療特別給付事業に関する▽経緯▽枠組みの概要▽厚生労働省の見解▽主な論点─等を説明した後に、委員から幅広く意見を聴取。

このうち、主な論点については、①5年6月に自由民主党の政務調査会等がとりまとめた特別給付事業の「枠組み」②委員会の具体的な検討内容─に関するものを提示した。

①では、▽趣旨▽特別給付の対象者▽給付開始時期─等を整理。
 他方、②では、▽審査請求における必要書類▽産科医療補償制度の補償金を受け取っていないことの確認方法▽周知・広報の検討─を明記した。

健保連の河本滋史専務理事は、特別給付事業について、「救済を求める声に対し、早期解決を図る観点から国が主体で実施するもの」と理解を示したうえで、「同事業は、今回限りの特例的な対応との前提にもとづいて実施し、法令や告示等を整理して産科医療補償制度の信頼性を確保してほしい」と強調した。

また、産科医療補償制度の信頼と安定性を確保するため、適正な給付に向けた審査基準を設け、給付対象を明確化する必要があると指摘。

合わせて、長期的かつ安定的な運営に向け、「給付対象者の人数や予算の規模等を示し、関係者間で合意する必要がある」と主張した。

そのうえで、産科医療補償制度の発足から15年が経過していることを踏まえ、「制度の点検が必要な時期に突入している」と発言。

出産育児一時金のあり方が検討されるタイミングで、産科医療補償制度についても根本的な議論が必要との考えを示した。

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