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健保ニュース 2023年11月下旬号

5年度補正予算案を閣議決定
マイナ保険証 メリットの周知へ措置
一体化へシステム改修費補助

政府は10日、「デフレ完全脱却のための総合経済対策」の裏付けとなる令和5年度補正予算案を閣議決定した。

一般会計の歳出総額は13兆1992億円。このうち、厚生労働省の所管分は1兆4151億円を計上。①医療・介護・障害福祉等分野における物価高騰等への対応(1016億円)②三位一体の労働市場改革の推進等(204億円)③次なる感染症に備えた対策等(7908億円)④DX・イノベーションの推進(1828億円)⑤国民の安全・安心の確保(872億円)─を柱に施策をまとめた。

①では、6年度の診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬の同時改定が行われる各分野の職員に対し、処遇改善に向けた支援を行う。

このうち▽看護補助者を対象に補正予算額49億円▽介護職員を対象に同364億円▽障害福祉職員を対象に同126億円─をそれぞれ盛り込んだ。

6年2月から5月までの間、収入を2%程度(月額平均6000円相当)引き上げるよう措置する。

なお、事業所の判断により対象の職種以外の職員の処遇改善にこの収入を充てることができるような柔軟な運用を認めることとしている。

②では、「106万円の壁」「130万円の壁」といった、いわゆる「年収の壁」への対策として政府が進めている「年収の壁・支援強化パッケージ」について、相談にワンストップで対応するコールセンターの設置やチャットボットの導入のため、5.4億円を計上。

④では、マイナンバーカードと健康保険証の一体化について、国民の不安や懸念を払しょくできるよう、メリットなどを発信する周知広報事業と国民等から問い合わせを受けるためのコールセンターの設置を盛り込んだ。

この施策は、厚労省が提示するリーフレット等の案を踏まえ、医療保険者がリーフレット等を作成し、加入者への周知を図る。

あわせて、引き続き国等にコールセンターを設置する。予算額は41億円を計上した。
 他方、マイナンバーカードと健康保険証の一体化に伴い必要となるシステム改修等の経費を補助する。

対象となる改修内容は▽健康保険証の廃止に伴う「資格確認書」や「資格情報のお知らせ」を交付する機能▽オンライン資格確認結果と健康保険証の負担割合の相違を解消するための機能▽加入者への「資格情報のお知らせ」等の送付にかかる機能─を実装する。予算額は367億円とした。

このほか、オンライン資格確認システムについて、6年度からの用途拡大に向けて改修を行う。

また、この用途拡大で新たに利用可能となる訪問診療、柔道整復、あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう、健康診断実施機関等が、オンライン資格確認を導入するための財政支援を行う。このための補正予算額は262億円を措置した。

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