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健保ニュース 2023年11月下旬号

立憲民主党が健保連にヒアリング
河本専務理事 医療DX実現に最大限努力

立憲民主党・社民党・無所属会派による厚生労働部門会議(部門長・早稲田ゆき衆院議員)は8日、健保連から令和6年度税制改正や予算に対する要望についてヒアリングを行った。

立憲民主党の早稲田部門長は、冒頭あいさつで、「本日開催の衆院厚生労働委員会でも、医療・介護保険制度にかかる社会保険料の負担増などについて様々な議論が噴出した」と述べ、「こうした課題を踏まえ、要望をしっかりと受けとめたい」との考えを示した。

健保連の河本滋史専務理事は、資料説明に先立ち、健保組合の財政状況に理解を求めた。5年度は拠出金の急激な増加や保険給付費の高い伸びによる赤字が見通されており、6年度以降も毎年増加する拠出金による財政悪化が見込まれると訴えた。

そのうえで、重点要望事項として、①少子化対策関係②令和6年度診療報酬・介護報酬同時改定関係③マイナンバーカード・保険証を基盤とした医療DXの推進④予算への要望(5年度補正予算・6年度予算)─の4項目を主張。

④として、▽高齢者医療運営円滑化等補助金等、現役世代負担軽減措置の確実な実行▽確実かつ円滑なマイナンバーカード・保険証の一体化に向けた財政支援▽職域を通じた少子化対策推進への財政支援─を強く訴えた。

河本専務理事の説明に対し、小川淳也衆院議員は、来年秋の健康保険証廃止に向けた健保組合と加入事業所の対応状況について質した。

河本専務理事は、マイナンバーと資格情報の紐付け誤りにかかる修正作業は、ほぼ完了したと応答し、「作業は正直大変なものだった」と回顧。他方、「医療DXは医療の質向上や効率化には絶対に必要なものであり、マイナ保険証は主要なインフラとなる」と言及し、医療DXの早期実現に向け最大限努力していく考えを示した。

中島克仁衆院議員が「マイナ保険証の利用率が5%を下回ることが課題」と指摘したことに対して河本専務理事は、「健保組合は現役世代が多く、加入者のマイナンバーカード取得率は高い傾向にある」と応じた。

一方、「マイナ保険証の利用登録をしているにも関わらず、実際の利用に至っていないケースがあるのではないか」と考察し、利用率向上に寄与するため、厚生労働省の「マイナ保険証、1度使ってみませんか」キャンペーンの下、保険者として医療機関等と連携しながら、周知・広報を図る方針を示した。

早稲田ゆき衆院議員は、「医療DXを推進する立場は党も一致している」との見解を示し、今はマイナ保険証への国民の不安を払拭する取り組みが一層求められていると述べた。

これを受けて河本専務理事は、「国民・加入者の不安払拭のために、保険者としても全力で取り組んでいく」と強調した。

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