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健保ニュース 2023年11月下旬号

自民党が6年度予算でヒアリング
健保連 少子化対策関係など要望

自民党の組織運動本部と政務調査会は9日、党本部で「予算・税制等に関する政策懇談会」を開催し、令和6年度税制改正や予算に対する要望について、健保連など厚生関係団体にヒアリングを実施した。

健保連からは、河本滋史専務理事と伊藤悦郎常務理事が出席。
 自民党は組織運動本部長の金子恭之衆院議員、厚生関係団体委員長の大串正樹衆院議員、団体総局長の古川禎久衆院議員、厚生労働部会長の古賀篤衆院議員らが出席した。

河本専務理事は6年度予算並びに補正予算に向けた健保組合・健保連の重点要望事項として、①少子化対策関係②令和6年度診療報酬・介護報酬同時改定関係③マイナンバーカード・保険証を基盤とした医療DXの推進④予算への要望(令和5年度補正予算・令和6年度政府予算)─の4項目を主張した。

このうち、①は、少子化対策に係る財源について、「支援金制度(仮称)の創設」と「医療保険者を通じた財源の拠出」が検討されていることを踏まえ、▽被用者保険の加入者のみならず、国保の加入者や後期高齢者にも負担を求め、全世代で拠出する▽社会保険から拠出する趣旨や理由づけを国が示し、一般・介護とは別勘定とし、拠出額を明確にする▽国が被用者保険者一律の負担割合(率)を設定する等、被保険者・事業主への説明責任を国が負う(組合会議決事項の対象外)─ことの3点を要望。

合わせて、介護納付金についても「医療保険者は徴収代行的な立場にある」として、新たな拠出金と同様に説明責任を国が負うこととし、組合会議決事項の対象外とするよう訴えた。

他方、全世代型社会保障の実現および現役世代の負担軽減の観点から、実質的な負担増とならないよう歳出改革の徹底を要望するとともに、将来を見据えた財政全体の見直しや、税を含めた財源のあり方についての検討を求めた。

また、河本専務理事は、予算への要望に先立ち、健保組合の厳しい財政状況について言及。
 5年度は保険給付費の高い伸びや拠出金の急増による大幅な赤字が見込まれており、6年度以降も高齢者医療拠出金の増加に伴いさらなる財政悪化が見込まれると説明した。

そのうえで、④として、▽高齢者医療運営円滑化等補助金等、現役世代負担軽減措置の確実な実行▽確実かつ円滑なマイナンバーカード・保険証の一体化に向けた財政支援▽職域を通じた少子化対策推進への財政支援─を強く訴えた。

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