健保ニュース 2023年11月中旬号

厚労省メディアス・5年度6月
概算医療費　前年同月比で3.1％増
4～6月では3.6％増に

厚生労働省の「最近の医療費の動向（メディアス）」令和5年度6月号によると、6月の概算医療費は前年同月比で3.1％増加した。休日数などの違いによる影響を補正した伸び率も同3.1％増となることが明らかになった。

また、4月から6月の3か月分の概算医療費は前年同期比で3.6％増加。補正後は同3.0％の増加となった。

制度別に6月の概算医療費をみると、被用者保険は本人が前年同月比6.7％増、家族同8.5％増の全体で同6.9％増。75歳以上の後期高齢者は同3.5％増、国民健康保険は同2.4％減、未就学者（再掲）は同24.1％増だった。

1人当たり医療費は被用者保険が同6.8％増で、国保が同2.6％増、後期高齢者が同0.2％減、全体で同3.6％増加。後期高齢者を除くすべての項目でプラスの伸びとなった。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同1.3％増で、医科入院外が同3.9％増。また、歯科は同0.5％増、調剤は同6.4％増となった。

医科入院は1日当たり医療費が同1.6％増で受診延日数が同0.4％減、医科入院外は1日当たり医療費が同0.0％増で受診延日数が同3.9％増、歯科は1日当たり医療費が同2.0％増で受診延日数が同1.4％減、調剤は処方箋1枚当たり医療費が同2.7％減で処方箋枚数が同9.4％増。

一方、4～6月の3か月分の概算医療費をみると、被用者保険は本人が前年同期比6.2％増、家族が同6.3％増の全体で同5.9％増。国保は同1.7％減、後期高齢者は同5.0％増、未就学者は同18.5％増だった。

1人当たり医療費は同4.1％増で、被用者保険が同5.8％増、国保が同3.2％増、後期高齢者が同1.2％増となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同3.6％増、医科入院外は同2.9％増。歯科は同2.0％増、調剤は同5.0％増だった。

医科入院は1日当たり医療費が同3.1％増で受診延日数が同0.4％増、医科入院外は1日当たり医療費が同0.4％増で受診延日数が同2.5％増、歯科は1日当たり医療費が同1.9％増で受診延日数が同0.1％増、調剤は処方箋1枚当たり医療費が同1.8％減で処方箋枚数が同7.0％増。調剤の処方箋1枚当たり医療費を除き増加した。

医療機関種類別概算医療費は、医科病院同3.1％増、医科診療所同3.5％増、歯科病院同3.5％増、歯科診療所同1.9％増、保険薬局同5.0％増、訪問看護ステーション同19.2％増で、いずれも上昇した。

主たる診療科別医科診療所の医療費をみると、耳鼻咽喉科同16.6％増、小児科同14.5％増、産婦人科同12.3％増、眼科同3.9％増、皮膚科同2.1％増、内科同2.0％増、整形外科同1.2％増で、外科同3.3％減を除くすべての診療科でプラスの伸びとなった。特に、耳鼻咽喉科、小児科、産婦人科の伸びが著しい。