健保ニュース 2023年6月中旬号

オン資で別人情報の紐づけ件数
加藤厚労相　6月の報告時点で公表へ

加藤勝信厚生労働相は、5月30日の閣議後記者会見で、昨年12月以降にオンライン資格確認で別人の資格情報が紐づいて登録された事案の件数に関し、全保険者に求めた今年6月末までの点検作業の報告のタイミングで公表する意向を示した。

オンライン資格確認で別人の資格情報が紐づいて登録された事案の件数について、加藤厚労相は、「一定の期間を定めて保険者に報告を求めたところ、昨年11月末までに保険者から異なる個人番号が登録されていたことが判明した事案は7312件で、このうち別人の薬剤情報や医療費通知情報が閲覧された事案は5件あったことを今年2月に報告し、その後、同様の事案1件が新たに保険者から公表された」と説明。

既に登録済みのデータ全体のチェックを行うために全保険者の点検作業の状況を報告する6月末のタイミングで、昨年12月以降、紐づけに誤りがあった件数を公表するための集計を行う方針を示した。

また、保険者から報告のあった事案のうち、新たに他の保険者にも注意喚起が必要なものがあれば、逐次その概要を公表する対応を取ることとしたと説明。

オンライン資格確認でより良い医療を受けることができるメリットを国民に実感してもらうためには、「システムに対する信頼が非常に重要」と強調し、保険者による過去の事務処理やデータ全体の点検、迅速かつ正確なデータ登録の徹底に取り組むほか、別人の資格情報が紐づいて登録された事案が発生した場合、必要に応じ情報をしっかり公表していく考えを示した。