健保ニュース 2023年3月下旬号

令和4年3月末現在　健保組合の現勢
組合数は1388組合
平均保険料率は92.59‰

健保連はこのほど、「組合管掌健康保険事業状況報告（月報）」の令和4年3月分の速報値と「健康保険組合の現勢調査」などをもとに、4年3月末現在の健保組合の適用状況、組合職員数および施設数等をまとめた「健康保険組合の現勢」を公表した。
　以下はその概要である。

【組合数】

4年3月末現在の健保組合数は、1388組合。このうち、単一組合は1134組合（全組合の81.7％）、総合組合は254組合（同18.3％）となった。

令和3年度中の増減状況は、増加が9組合に対し、減少は9組合（解散5組合・合併消滅4組合）で前年同月と同数となった。

また、特定健保組合数は前年同月から1組合増え、62組合となった。
　従たる事務所（組合支部）数は38か所で、前年同月と比べ3か所減少した。なお、従たる事務所を設けているのは20組合である。

【被保険者数】

被保険者数は1641万805人で、このうち男性は1078万5428人（全被保険者の65.7％）、女性は562万5377人（同34.3％）となった。前年同月に比べ、男性0.5％減、女性0.9％増、全体で0.0％減少した。なお、この被保険者には特例退職被保険者17万1545人が含まれている。

【被保険者数】

被扶養者数（特例退職被保険者の被扶養者を含む）は1197万1136人で、前年同月に比べ29万1132人（2.4％）減少し、扶養率は前年同月に比べ0.02人減の0.73人（前年同月0.75人）となった。

個別組合ごとにみると、最も高い組合は1.44人（業態＝「化学工業・同類似業」）、最も低い組合は0.08人（業態＝「労働者派遣業、その他サービス業」）。

【任意継続被保険者数】

任意継続被保険者数は23万763人で全被保険者に占める割合は1.4％にあたる。前年同月に比べ2241人（1.0％）増加した。

また、任意継続被保険者の被扶養者数は16万2869人（全被扶養者の1.4％）、扶養率は0.71人、平均標準報酬月額は29万5674円（被保険者平均の77.7％）。

【特例退職被保険者数】

特例退職被保険者数は17万1545人（全被保険者の1.0％）で、前年同月に比べ1万394人、5.7％減少した。

また、特例退職被保険者の被扶養者数は13万3128人（全被扶養者の1.1％）、平均標準報酬月額は29万347円（全被保険者平均の76.3％）。

【年齢階級別加入者数】

令和3年10月末現在の「年齢階級別加入者数調査」の結果から被保険者の構成割合をみると、45〜49歳が225万8716人と最も高く13.7％を占めている。

一方、被扶養者は10〜14歳が最も高く176万6921人で、14.8％を占めている。

【平均標準報酬月額と平均標準賞与額】

平均標準報酬月額は全組合38万735円、単一組合39万5391円、総合組合35万8720円となった。

また、男性の平均は43万1084円、女性の平均は28万4202円である。前年同月に比べ、男性は7447円増、女性は6392円増、全体では6604円増となった。

なお、平均標準報酬月額には特例退職被保険者分が含まれており、これを除いた平均標準報酬月額は、38万1690円となる。

平均標準報酬月額別の組合数をみると、30万円未満の組合が125組合（全組合の9.0％）、30〜40万円未満の組合が768組合（同55.4％）、40万円以上の組合が494組合（同35.5％）。3年度平均標準賞与額は、116万1583円だった。

【保険料率】

保険料率（調整保険料率を含む）の平均は92.59‰。このうち事業主分は50.28‰、被保険者分は42.31‰で、事業主と被保険者の負担割合は54対46である。

調整保険料率を除いた一般保険料率の平均は91.30‰。このうち事業主分は49.58‰、被保険者分は41.72‰。前年同月と比べ、増減なしが1204組合、引き上げは100組合、引き下げは74組合だった。

一般保険料率に含まれる特定保険料率（再掲）の平均は38.07‰。このうち事業主分は20.67‰、被保険者分は17.40‰。

また、介護保険料率の平均は17.81‰で、負担割合は事業主分が8.99‰、被保険者分が8.81‰だった。

【組合職員数および施設数等】

○議員数および理事数
　組合議員数は2万8923人（前年同月比173人減）で、そのうち単一組合は2万1699人、総合組合は7224人。1組合当たりの議員数は21人、議員1人当たりの被保険者数は567人（単一組合は454人、総合組合は908人）となった。
　また、理事数は1万2033人（同35人減）で、議員数の41.6％を占めている。

○理事長、理事長代理、常務理事数
　理事長数は1386人（前年同月と増減なし）で、専従者が36人、兼務者は1350人。また、理事長代理数（副理事長を含む）は125人（同1人減）で、専従者が3人、兼務者が122人。常務理事数は1477人（同4人減）で、専従者が958人、兼務者が519人となった。

○組合職員数
　組合事務職員数は9277人（前年同月比49人増）で、専従者は92.8％にあたる8609人、兼務者は7.2％にあたる668人となった。また、事務職員1人当たりの被保険者数は全体で1769人、単一組合は1704人、総合組合は1876人。
　病院・診療所等に勤務している福祉施設職員数は4696人で、専従者は89.0％にあたる4179人、兼務者は11.0％にあたる517人となった。
　また、保養所・体育館・保健会館等に勤務している保健施設職員数は1211人で、専従者は78.5％にあたる951人、兼務者は21.5％にあたる260人となった。

○組合施設数
　組合固定施設のうち最も多いのは保養所で269か所、166組合が保有している。前年同月に比べ、保養所数は26か所、所有している組合数は12組合減少した。
　また、病院は7か所（7組合）、診療所は164か所（51組合）で、病院・診療所の別を問わず診療施設を所有している組合は56組合。
　このほか、健康管理室は74か所（58組合）、体育館は95か所（43組合）、保健会館は91か所（83組合）となった。