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健保ニュース 2023年2月下旬号

健保法等改正案で加藤厚労相
現役世代の負担軽減へ 能力に応じた負担に舵

加藤勝信厚生労働相は、10日の閣議後記者会見で、政府が同日に閣議決定した厚労省所管の「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」の意義について、「現役世代の負担軽減を図っていくため、能力に応じた負担とする形で必要な内容を決めた」と言及した。

加藤厚労相は、「高齢者人口は2040年頃をピークに増え続ける一方、生産年齢人口は減り続ける」と指摘。特に、2025年までに団塊の世代がすべて後期高齢者となるなか、平成20年度の後期高齢者医療制度の創設以来、後期高齢者の保険料は1.2倍に留まるのに対し、現役世代の負担する支援金は1.7倍となっていると説明した。

そのうえで、「現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、負担能力に応じ全世代で増加する医療費を公平に支え合う仕組みを作っていくことが必要」との観点から、▽出産育児一時金にかかる後期高齢者医療制度からの支援金の導入▽後期高齢者医療制度における後期高齢者負担率の見直し▽被用者保険者間における負担能力に応じた格差是正の強化─といった中身を本法案に盛り込んだと言及。

さらに、医療費の負担については、「これまでは若人に負担をお願いすることに重点を置いてきたことに対して、負担能力に応じた負担とする方向へ舵を切っていく必要がある」との認識を示した。

このほか、かかりつけ医機能の発揮による医療提供サービスを構築していくことで、今後の高齢化に伴う様々な医療ニーズ等にも対応していく体制が必要と主張。

また、医療・介護含めたDXをしっかり進めていくことで、より良い医療・介護が効率的に、また、それぞれのニーズや状況に応じて提供していける社会を構築していく考えを示した。

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