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健保ニュース 2023年1月下旬号

岸田首相が年頭記者会見
異次元の少子化対策に挑戦
予算倍増へ大枠を提示

岸田文雄首相は4日の年頭記者会見で、「今年の大きな挑戦は少子化対策」と言及し、こども政策の強化について取りまとめるよう、小倉將信こども政策担当相に指示する意向を示した。

昨年の出生数が80万人を割り込む状況のなか、岸田首相は、「少子化の問題はこれ以上放置できない、待ったなしの課題だ」と提起し、こどもファーストの経済社会をつくり上げ、出生率を反転させる必要があると強調。

現代の社会で必要なこども政策を体系的に取りまとめたうえで、6月の「骨太方針」までに将来的なこども予算倍増に向けた大枠を提示する考えを改めて表明した。

こども政策の強化に向けた対策の基本的な方向性として、▽児童手当を中心に経済的支援を強化▽保育サービスの量・質両面からの強化と全ての子育て家庭を対象としたサービスの拡充▽働き方改革の推進とそれを支える制度の充実─の3点を明示し、「小倉大臣の下、異次元の少子化対策に挑戦し、大胆に検討を進めてもらう」と述べた。

岸田首相が小倉大臣に指示
3月目途に提言取りまとめ

小倉將信こども政策担当相は6日の閣議後記者会見で、岸田文雄首相から、新たな会議体でこども政策の強化に向けた基本的な方向性に沿って検討を進め、3月末を目途にこども予算の強化に向けた具体的な提言を取りまとめるよう指示を受けたことを報告した。

近く新設する関係府省で構成する会議体は、小倉こども政策担当相を座長とし、内閣官房、内閣府、財務省、文部科学省、厚生労働省等の局長級を構成員とする。学識経験者、子育て当事者、若者をはじめとする有識者からも広く意見を聞き、検討を進めていく。

3月末を目途に取りまとめる提言の内容を踏まえ、4月以降、首相の下でさらに検討を深めるとともに、こども家庭庁でこども政策を体系的に取りまとめつつ、6月の「骨太方針」までに将来的なこども予算倍増に向けた大枠を提示するスケジュールを想定。

小倉こども政策担当相は、「総理の指示を踏まえ、子育て世代の不安を解消し、子育てに夢や希望を抱くことのできる大胆な少子化対策を取りまとめるべく、スピード感を持ちながらも、丁寧に当事者の意見を聞きながら検討を進めていきたい」と言及した。

こども予算の充実に向けた財源については、「社会保障は様々な社会保険、国と地方の役割分担、受益と負担の関係などがあり、丁寧に議論を進めていく必要がある」と主張。

そのうえで、「社会全体の費用負担のあり方を考えていくためには、必要なこども政策が何かをしっかり議論し、提言が、国民各層の理解を得ながら、幅広く財源のあり方について議論する土台となるよう努めていく」と強調した。

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