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健保ニュース 2022年9月中旬号

医療分野の「費用の見える化」へ
公的価格検討委 4項目の方向性を整理

政府の公的価格評価検討委員会(増田寛也座長)は8月30日、会合を開き、「費用の見える化」と「デジタル等の活用」の方向性を整理した。

「費用の見える化」は、医療経済実態調査や介護事業経営実態調査など、現在保有しているデータを活用し、各職種の人件費や給与の状況に着目しつつ、収入・支出・資産の内訳を整理・分析するとともに、その「見える化」を継続的に行うための方策について検討を進める。

具体的な整理・分析の進め方について、①人件費以外の費用や積立金の分析②人件費の職種間の配分状況③収入・支出および資産の関係④計算書類・事業報告書の記載項目の充実による見える化─の4項目に整理。

このうち、①は、施設・事業単位で、▽サービス類型(病院・一般診療所・歯科診療所、入院収益あり・なし)▽運営主体(国立、公立、医療法人立、個人立)▽事業規模─等のセグメントに分けて費用を分析する。

また、③は、利益額、利益率について分析するほか、収入が人件費、人件費以外の費用、利益にどのように分配されているかを明らかにする。

他方、「デジタル等の活用」は、デジタルやICT技術、ロボットの活用によるサービスの質の向上に常に留意する必要があると明記。

そのうえで、▽医療、介護分野での先駆的取り組みや効果的な導入についてモデル事例の紹介や相談対応▽令和3年度介護報酬改定の施行後の状況等を踏まえたさらなる介護現場の生産性向上策の検討▽オンライン資格確認の機能拡大─など、現場の負担軽減や業務効率化に資する観点から、取り組みを一層進めていくこととした。

構成員からは、各分野における処遇改善の配分を「見える化」する必要があるとの指摘や、デジタルの導入費用や更新費用に対する支援が重要などの意見があった。

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