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健保ニュース 2022年9月上旬号

オンライン資格確認の導入状況
8月中旬で4分の1程度と停滞

厚生労働省は、8月14日時点の医療機関・薬局におけるオンライン資格確認の導入状況をまとめ、8月19日の医療保険部会に報告した。

それによると、オンライン資格確認の運用を開始した医療機関・薬局は6万1659施設で、全体(22万9686施設)の26.8%となることが明らかになった。

内訳は、病院3542施設(43.2%)、医科診療所1万6243施設(18.1%)、歯科診療所1万3253施設(18.8%)、薬局2万8621施設(46.8%)。

都道府県別の運用開始状況をみると、▽病院は岩手(75.0%)と茨城(25.9%)▽医科診療所は宮崎(29.3%)と島根(12.4%)▽歯科診療所は宮崎(50.2%)と東京(12.7%)▽薬局は岩手(63.1%)と徳島(27.4%)─のように、最高と最低で大きな地域差が生じている。

厚労省は、今年の9月末時点で概ね5割の導入をめざす、オンライン資格確認の「中間到達目標」を掲げているが、「現時点では目標に至らないペースにとどまる状況」と説明した。

他方、オンライン資格確認の導入に地域差が生じている状況を踏まえ、都道府県単位で地方厚生(支)局、支払基金支部、国保連による「オンライン資格確認の普及に向けた連携会議」を設置し、医療関係団体や個別医療機関・薬局に働きかけ、導入を強く推進する方針を示した。

このほか、オンライン資格確認の導入を予定している、顔認証付きカードリーダーを申し込んだ医療機関等は14万4316施設で、全体の62.8%(病院82.1%、医科診療所52.1%、歯科診療所55.0%、薬局85.1%)を占めた。

このうち、院内システムの改修など、オンライン資格確認の準備が完了している医療機関等は7万2917施設で、全体の31.7%(病院48.5%、医科診療所22.4%、歯科診療所23.0%、薬局53.2%)だった。

なお、交付実施済みのマイナンバーカードは約5871万枚(人口比46.6%)で、このうち29.0%の1704万6030件が健康保険証の利用を登録していた。

健保連の佐野雅宏副会長は、オンライン資格確認の導入・利用状況について、「まだまだ順調に進んでいるとはとても言えない」との認識を示したうえで、「さらなる強力な推進が必要」と指摘。

また、大都市部を中心に導入が遅れるなど、地域間格差が生じていることを懸念し、各地域の状況に応じた推進体制の強化に期待した。

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