健保ニュース
健保ニュース 2022年7月下旬号
薬局・薬剤師WGが取りまとめ
リフィル処方箋等 対人業務の充実へ具体策
厚生労働省の「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ」(赤池昭紀主査)は11日、業務・機能のあり方や具体的な対応の方向性を取りまとめ、公表した。
取りまとめは、▽対人業務の更なる充実▽ICT化への対応▽地域における役割─を基本的な考え方に、具体的な対策(アクションプラン)として、①対人業務の充実②対物業務の効率化③薬局薬剤師DX④地域における薬剤師の役割─を打ち出した。
このうち、①は、調剤後のフォローアップやポリファーマシーの対応、セルフケア・セルフメディケーションの支援などの健康サポート業務を推進していく必要があると指摘したうえで、リフィル処方箋や医療計画における5疾病への対応等を推進すべき対人業務とした。
リフィル処方箋については、薬局がリフィル処方箋を応需する場合に薬剤師が処方医への情報提供や受診勧奨を適切に行えるよう、厚労省に留意点をまとめた手引きの作成を要望。
合わせて、薬局の薬剤師が患者の状態を継続的にフォローし、医療機関へ適切に情報提供できるよう、患者が普段から利用する「かかりつけ薬剤師・薬局」にリフィル処方箋を提出すべき旨を広報する対応も求めた。
②は政府の「規制改革実施計画」に盛り込まれた「処方箋の40枚規制(薬剤師員数の基準)」の見直しを検討する場合、診療報酬上の評価も含め、対人業務の充実の方向性に逆行しないよう慎重に行うべきと明記。
③は、電子処方箋のモデル事業や薬局薬剤師DXの先進的な取り組みを通じ、好事例の収集を展開すべきとしたほか、アプリケーション同士の連携や情報標準化を進める必要があるとした。
また、④は、薬局間の円滑な連携を調整するため、まとめ役となる薬局が必要と指摘し、「地域連携薬局」の要件の拡充または発展型(機能強化型)として検討を進める対策を例示。他方、敷地内薬局の現状や病院の公募内容の調査を厚労省で実施すべきと提言した。