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健保ニュース 2022年7月上旬号

第26回参院選公約
与党 全世代型社会保障を構築

第26回参院選(6月22日公示、7月10日投開票)に向けて、与野党の公約が出揃った。
 自民党は、社会保障分野の公約で、すべての世代が安心できる持続可能な年金・医療・介護などの全世代型社会保障の構築に向け、計画的に取り組みを進めると表明。出産育児一時金の引き上げなど、出産育児支援を推し進め、仕事と子育てを両立できる環境をさらに整備する方針を示した。

他方、世界に冠たる国民皆保険を堅持しつつ、生涯を通じた健診(歯科を含む)、リハビリテーションの充実など、予防医療や健康づくりを進めると明記。

データヘルス改革、医療DXを強力に進め、全国医療情報プラットフォームを整備し、ゲノム医療や電子カルテ情報の標準化の推進を通じて次世代の医療を創出するとした。

党の政策を網羅した「総合政策集2022J─ファイル」では、社会保障改革について、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心となっている構造を見直し、成長と分配の好循環を実現すると記載した。

国民皆保険の堅持に向けては、人生100年時代を迎えるにあたり、全世代が公平に支え合う医療保険制度への取り組みを進めるため、後発医薬品やOTC医薬品の適切な使用拡大を図り、保険料をはじめとする国民負担の増大を抑制すると強調。

高齢者医療制度は、現行制度を基本としつつ、世代間の公平性や制度の持続性の観点から、高齢者医療費の負担のあり方を検討するとともに、拠出金の負担が過重とならないよう、健保組合への財政支援、協会けんぽへの国庫補助の継続による財政安定化などにより国民皆保険制度を守るとした。

さらに、国民が住み慣れた地域で必要な時に質の高い医療が受けられるよう、「かかりつけ医機能」を発揮するための制度整備や地域医療構想の実現に向けた施策などを実施する方針を盛り込んだ。

公明党は、「こども・子育てマニフェスト2022」を打ち出し、出産や子育てを応援するために支払われる「出産育児一時金」を増やす取り組みを公約として掲げた。

また、政策集では、超高齢化・人口減少が本格化する2040年に向けて、現行の社会保障制度の持続可能性を高めつつ、社会保障を支える人を増やし、皆で支え合う全世代型社会保障の構築を進める方針を明示。

マイナンバーカードの健康保険証登録や電子処方箋、電子カルテ情報等の標準化などにより、効率的な医療の提供や患者の利便性向上につなげるとした。

立憲民主党は、医療・健康・コロナ対策として、日常からの健康管理・相談や総合的な医療提供(プライマリ・ケア)機能を持つ「かかりつけ医」を「家庭医」と位置付ける「日本版家庭医制度」の創設を明記。

さらに、後期高齢者支援金を拠出する現役世代の負担を軽減するため、後期高齢者医療保険の保険料賦課限度額を引き上げるとともに、公費を充当する政策を盛り込んだ。

日本維新の会は、出産にかかる医療を保険適用とし、自己負担分となる3割を十分カバーできる「出産育児バウチャー(クーポン)」を支給することで、自己負担が一切生じることなく出産できる環境の実現を重点政策として掲げた。

国民民主党は、人生100年時代への対応として、公立・公的病院支援を行いつつ、地域にふさわしいバランスのとれた医療・介護サービス提供体制を構築する「地域医療介護構想」を実現するとした。

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