健保ニュース
健保ニュース 2022年6月下旬号
薬局協会・リフィル処方箋調査
発行は患者の要望が契機
内科や耳鼻科 クリニックで多く発行
日本保険薬局協会(首藤正一会長)は10日、「リフィル処方箋応需に関する調査報告書」をまとめ、公表した。
それによると、患者からの要望をきっかけにリフィル処方箋を発行していることが明らかになった。
調査は、令和4年度診療報酬改定で導入したリフィル処方箋の発行および応需状況の実績、事例、課題等を把握することを目的に、4年5月24日~6月6日に同協会正会員にWEBアンケートを実施。103社、1万1881薬局から回答を得た。
医療機関のリフィル処方箋に対する意向を「概ね把握している」と回答したのは38社(全体の36.9%)で、リフィル処方箋発行の予定、意向がある医療機関は約5%だった。
リフィル処方箋の応需実績がある薬局は全体の17.6%で、ドラッグストア等併設型の薬局を主に展開している法人の方が、実績を有する薬局割合は高い。
リフィル処方箋を発行する医療機関は、病院に比べクリニックの方が多く、診療科別では内科や耳鼻科、整形外科で多い傾向にある。
リフィル処方箋発行のきっかけは、「患者からの要望が多い(52社)」、「医師から患者へ提案が多い(19社)」などの回答で、リフィル処方箋を要望する患者が多いことがわかった。
このほか、リフィル処方箋を発行する理由は、▽同一処方の繰り返し▽遠方から受診されている患者からの要望▽混雑回避▽待ち時間短縮▽患者満足度向上─など。また、「希望される患者」は「仕事の都合や定期受診が大変な方」、「処方内容」は「慢性疾患で長期継続服用される薬剤(高血圧、高脂血症の治療薬等)や抗アレルギー剤が多い」という傾向が見られた。