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健保ニュース 2022年6月上旬号

特定保健指導見直しの方向性
新たな評価指標 対象者の行動変容も評価

厚生労働省の「効率的・効果的な実施方法等に関するワーキング・グループ」(主査・津下一代女子栄養大学特任教授)は、5月24日、令和6年度から始まる第4期特定健康診査等実施計画に向けて、これまでの議論を踏まえた特定保健指導の評価体系にかかる見直しの方向性について議論した。

厚労省は、▽個別の保健指導により対象者の状態がどのように改善したかを主要なアウトカムとして設定▽アウトカム評価がなじまない場合には介入量(プロセス)による評価を継続─することを特定保健指導の評価の考え方として整理。アウトカム評価とプロセス評価を組み合わせた具体的な評価体系を提案した。

アウトカム評価では、「腹囲2㎝以上、体重2㎏以上の改善」の達成、「食習慣」 「運動習慣」「喫煙習慣」「休養習慣」「その他の生活習慣」における行動変容等を指標とした。

また、プロセス評価では、健診実施日から早期に保健指導を実施する体制や時間に比例するのではなく必要な内容を満たす面接の実施等を指標としたことに加え、実績評価前の支援介入や、評価手法である支援Aと支援Bの一本化等を提案。

これに併せて、特定保健指導情報の「見える化」を通じて効果的な取り組みを把握・分析するために、保健指導の実施年月日やアウトカムなど、動機付け支援にかかる法定報告項目の追加を提案した。

協議の結果、特定保健指導の評価体系にかかる見直しの方向性については概ね了承された。

一方で、構成員からは、行動変容を評価する際の客観性の担保や設定ポイントの妥当性、システム改修による負荷などの意見があり、次回以降、引き続き議論を進めていくこととした。

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