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健保ニュース 2022年6月上旬号

骨太2022、概算要求に主張反映
皆保険議連が厚労大臣に「要望」
全世代型の構築など4本柱

自民党の国民皆保険を守る国会議員連盟(鈴木俊一会長)は5月17日、「骨太の方針2022」および令和5年度予算概算要求に対する「要望」を後藤茂之厚生労働大臣に提出した。

議連幹事長・会長代行の丸川珠代参院議員、事務局長の村井英樹衆院議員、渡辺孝一衆院議員、田畑裕明衆院議員が後藤厚労大臣へ「要望」を手交し、趣旨を説明。健保連の佐野雅宏副会長が同席した。

同議連が4月13日の第5回総会で取りまとめた「要望」は、①国民の安全・安心のための質の高い効率的な医療の実現②全世代で支え合う医療保険制度の構築③健康寿命の延伸に向けた保健事業の更なる推進④健康保険組合の安定化に向けた財政支援─の4本を柱とする。

「要望」の①国民の安全・安心のための質の高い効率的な医療の実現は、「今般のコロナ禍において、必要なときに必要な医療にアクセスできることの重要性が改めて認識された」としたうえで、国民が信頼できる「かかりつけ医」や地域医療構想の推進の重要性を指摘。

合わせて、マイナンバーカードの保険証利用、オンライン資格確認のほか、電子処方箋、カルテの標準化・電子化など最近の議論を踏まえ、「医療のデジタル化を一層進めていくため政府が責任を持って情報プラットフォームを整備・運用すること」を求めた。

②全世代で支え合う医療保険制度の構築は、「国民皆保険制度の持続性を高めるには、医療費そのものの増加を抑制する必要がある」とし、高齢者医療拠出金の一時的減少はあるものの、現役世代の減少と後期高齢者の増加の構造的問題は変わらず、拠出金負担は今後急増すると警鐘。

「過度に現役世代に依存する制度から、全世代で負担を分かち合い、支え合う制度への転換を図ること」と主張した。

また、③健康寿命の延伸に向けた保健事業の更なる推進は、健保組合が今後も保険者機能を発揮できるよう環境整備を行うことを要望。

④健康保険組合の安定化に向けた財政支援は、拠出金負担や新型コロナの影響によって財政がひっ迫している健保組合に対する「必要な財政支援の継続」を要請した。

同議連は5月17日、厚労省の大臣室を訪ね、「要望」の申し入れを行った。
 丸川幹事長・会長代行は、「骨太の方針2022」および令和5年度予算概算要求に同議連の意見を反映するよう強く訴えた。
 ④健康保険組合の安定化に向けた財政支援は、拠出金負担や新型コロナの影響によって財政がひっ迫している健保組合に対する「必要な財政支援の継続」を要請した。

村井事務局長は、同議連の健保組合に対する支援活動に理解を要請。
 渡辺議員、田畑議員は、高齢者医療の拠出金負担増が続いている状況を指摘し、適切な対応を求めた。

後藤厚労大臣は、「皆保険の持続には全世代型社会保障改革が必要であり、国民の理解を得て進めなければならない」と改革の必要性について言及。

また、健保組合が負担する後期高齢者支援金等に対する補助金について、「4年度予算で820億円を確保しているが、5年度以降も財政支援が必要」との認識を示した。

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