健保ニュース
健保ニュース 2022年4月下旬号
後期高齢者医療制度・保険料
4・5年度 前期比114円、1.8%増
全国平均で月額6472円
厚生労働省は1日、令和4・5年度における後期高齢者医療制度の被保険者1人当たり平均保険料額が全国平均で月額6472円(年額7万7663円)で、前期(2・3年度)に比べ114円、1.8%増加するとの見込みを明らかにした。
各都道府県の後期高齢者広域連合が報告した保険料改定率を集計したもので、前期の保険料額から後期高齢者負担率の変更や、1人当たり医療給付費の伸びなどが変動要因となった。
後期高齢者負担率は、現役世代の人口減少に伴う現役世代1人当たりの負担の増加分を後期高齢者と現役世代とで折半して負担するためのもので、2年ごとに改定している。4・5年度は高齢化の進展を反映し11.72%と、前期比0.31ポイント上昇した。
1人当たり医療給付費は4・5年度、年間約88.5万円で、新型コロナウイルス感染が拡大した前期の実績見込額(約86.7万円)から約1.8万円、1.9%増加すると見込んだ。なお、前期の保険料改定時における見込額(約88.6万円)と比べると0.1万円減で、コロナ禍前の水準を若干下回る見込みとなった。
前期の実績見込額は改定時の見込額から下振れしたが、こうしたことも原因として、広域連合では計2878億円の剰余金が発生し、保険料増加抑制への活用を見込んだ。
都道府県別の月額保険料をみると、東京のみ8千円を超え8737円(前期比377円、4.5%増)となっており、次いで神奈川7886円(同28円、0.4%増)、愛知7593円(同45円、0.6%減)、大阪7305円(同19円、0.3%増)、京都7202円(同201円、2.9%増)と続く。
最も低いのは、秋田の4097円(同122円、3.1%増)で、次いで青森4267円(同102円、2.4%増)、岩手4269円(同328円、8.3%増)、新潟4552円(同78円、1.7%増)、山形4613円(同78円、1.7%増)の順になっている。