健保ニュース
健保ニュース 2022年4月上旬号
令和3年3月末現在 健保組合の現勢
組合数は1388組合
平均保険料率は92.32‰
健保連はこのほど、「組合管掌健康保険事業状況報告(月報)」の令和3年3月分の速報値と「健康保険組合の現勢調査」などをもとに、3年3月末現在の健保組合の適用状況、組合職員数および施設数等をまとめた「健康保険組合の現勢」を公表した。
以下はその概要である。
【組合数】
3年3月末現在の健保組合数は、1388組合。このうち、単一組合は1134組合(全組合の81.7%)、総合組合は254組合(同18.3%)となった。
令和2年度中の増減状況は、増加が11組合に対し、減少は11組合(解散6組合・合併消滅5組合)で前年同月と同数となった。
また、特定健保組合数は前年同月と同数の61組合であった。
従たる事務所(組合支部)数は41か所で、前年同月と比べ5か所減少した。なお、従たる事務所を設けているのは21組合である。
【被保険者数】
被保険者数は1641万8565人で、このうち男性は1084万4787人(全被保険者の66.1%)、女性は557万3778人(同33.9%)となった。前年同月に比べ、男性0.3%減、女性1.7%増、全体で0.4%増加した。なお、この被保険者には特例退職被保険者18万1939人が含まれている。
【被扶養者数】
被扶養者数(特例退職被保険者の被扶養者を含む)は1226万2268人で、前年同月に比べ22万2879人(1.8%)減少し、扶養率は前年同月に比べ0.01人減の0.75人(前年同月0.76人)となった。
個別組合ごとにみると、最も高い組合は1.47人(業態=「化学工業・同類似業」)、最も低い組合は0.08人(業態=「労働者派遣業」)。
【任意継続被保険者数】
任意継続被保険者数は22万8522人で全被保険者に占める割合は1.4%にあたる。前年同月に比べ3755人(1.7%)増加した。
また、任意継続被保険者の被扶養者数は16万4287人(全被扶養者の1.3%)、扶養率は0.72人、平均標準報酬月額は29万5380円(被保険者平均の78.9%)。
【特例退職被保険者数】
特例退職被保険者数は18万1939人(全被保険者の1.1%)で、前年同月に比べ6557人、3.5%減少した。
また、特例退職被保険者の被扶養者数は14万2958人(全被扶養者の1.2%)、平均標準報酬月額は29万466円(全被保険者平均の77.6%)。
【年齢階級別加入者数】
令和2年10月末現在の「年齢階級別加入者数調査」の結果から被保険者の構成割合をみると、45~49歳が230万863人と最も高く13.9%を占めている。
一方、被扶養者は10~14歳が最も高く177万5394人で、14.5%を占めている。
【平均標準報酬月額と平均標準賞与額】
平均標準報酬月額は全組合37万4131円、単一組合38万8789円、総合組合35万1863円となった。
また、男性の平均は42万3637円、女性の平均は27万7810円である。前年同月に比べ、男性は6872円減、女性は1389円減、全体では5674円減となった。
なお、平均標準報酬月額には特例退職被保険者分が含まれており、これを除いた平均標準報酬月額は、37万5069円となる。
平均標準報酬月額別の組合数をみると、30万円未満の組合が146組合(全組合の10.5%)、30~40万円未満の組合が802組合(同57.8%)、40万円以上の組合が439組合(同31.6%)。2年度平均標準賞与額は、114万5775円。
【保険料率】
保険料率(調整保険料率を含む)の平均は92.32‰。このうち事業主分は50.14‰、被保険者分は42.18‰で、事業主と被保険者の負担割合は54対46である。
調整保険料率を除いた一般保険料率の平均は91.03‰。このうち事業主分は49.44‰、被保険者分は41.59‰。前年同月と比べ、増減なしが1227組合、引き上げは85組合、引き下げは64組合だった。
一般保険料率に含まれる特定保険料率(再掲)の平均は41.03‰。このうち事業主分は22.29‰、被保険者分は18.74‰。
また、介護保険料率の平均は17.64‰で、負担割合は事業主分が8.92‰、被保険者分が8.73‰だった。
【組合職員数および施設数等】
○議員数および理事数
組合議員数は2万9096人(前年同月比152人減)で、そのうち単一組合は2万1816人、総合組合は7280人。1組合当たりの議員数は21人、議員1人当たりの被保険者数は564人(単一組合は454人、総合組合は895人)となった。
また、理事数は1万2068人(同45人減)で、議員数の41.5%を占めている。
○理事長、理事長代理、常務理事数
理事長数は1386人(前年同月比1人減)で、専従者が38人、兼務者は1348人。また、理事長代理数(副理事長を含む)は126人(同1人減)で、専従者が5人、兼務者が121人。常務理事数は1481人(同6人増)で、専従者が958人、兼務者が523人となった。
○組合職員数
組合事務職員数は9228人(前年同月比127人増)で、専従者は93.3%にあたる8614人、兼務者は6.7%にあたる614人となった。また、事務職員1人当たりの被保険者数は全体で1779人、単一組合は1720人、総合組合は1877人。
病院・診療所等に勤務している福祉施設職員数は4992人で、専従者は88.1%にあたる4398人、兼務者は11.9%にあたる594人となった。
また、保養所・体育館・保健会館等に勤務している保健施設職員数は1250人で、専従者は78.8%にあたる985人、兼務者は21.2%にあたる265人となった。
○組合施設数
組合固定施設のうち最も多いのは保養所で295か所、178組合が保有している。前年同月に比べ、保養所数は18か所、所有している組合数は9組合減少した。
また、病院は8か所(8組合)、診療所は167か所(52組合)で、病院・診療所の別を問わず診療施設を所有している組合は58組合。
このほか、健康管理室は200か所(61組合)、体育館は111か所(48組合)、保健会館は105か所(83組合)となった。