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健保ニュース 2022年2月上旬号

4年度後期支援金・前期納付金
健保組合の負担は3.4兆円
コロナ受診控えで精算戻り

厚生労働省は令和4年度予算案の編成に合わせて、保険者別の後期高齢者支援金と前期高齢者納付金・交付金の見込み額を算出した。

2年前の新型コロナウイルス感染症禍の受診控えの影響から払い過ぎとなった拠出金の戻りが大きく、精算後の4年度拠出金全体の伸びはマイナスとなる。ただ、3年度に入ってからの医療費は、前年の反動から大きく増加傾向を示しており、今回のような医療費の大幅減に伴う拠出金の戻りはコロナ禍の一時的な特殊要因と考えられる。

団塊世代の後期高齢者入りに伴う医療費の増加要因は今後も続き、5年度から拠出金負担が大幅な増加に転じるものと想定される。

健保組合にかかる4年度の後期支援金と前期納付金の合計額(精算込み)は、前年度に比べ7.5%、2725億円減の3兆3847億円と見込んだ。健保組合が受け取る前期交付金は約3千万円となる。

健保組合の後期支援金は、概算額が1.8%、359億円増の2兆647億円。これに対して、2年度支援金の過払い分の精算額が1233億円で、この戻り分を差し引いて1兆9414億円(前年度比3.4%、689億円減)と算出した。

健保組合の前期納付金は、概算額が1兆4656億円(7.8%、1246億円減)で、2年度の過払い分の精算額224億円を差し引いて1兆4433億円(同12.4%、2036億円減)となる。

協会けんぽ(一般)の後期支援金は、概算額2兆2681億円から過払い分の精算額1902億円を差し引き、2兆779億円(同3.6%、749億円減)。前期納付金は2年度の不足分30億円を精算により上乗せして1兆5540億円(同0.2%、36億円減)で、協会けんぽの後期支援金と前期納付金の合計額は3兆6319億円(同2.2%、785億円減)となる。

都道府県国保の後期支援金は、過払い分の精算額の1963億円を相殺し、1兆5159億円(同2.6%、398億円減)と見込んだ。

一方、全保険者の前期交付金の総額は3兆5300億円(同6.9%、2625億円減)で、このうち国保に交付される額は3兆5249億円(同7.4%、2624億円減)に上る。

これにより、国保トータルの高齢者医療関係の拠出金は、後期支援金の負担額を上回って前期交付金が配分されることから、実質2兆59億円(同10.0%、2229億円減)の負担減となる。

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